あなたは「分散投資派」?それとも「集中投資派」?

 株式投資を行うとき、投資資金をできるだけ複数の銘柄に振り分ける「分散投資」の手法と、できるだけ少数の銘柄に集中して投資する「集中投資」の手法があります。

 皆さんは、分散投資と集中投資のどちらの手法を用いていますか。どちらが正解・不正解というものではありませんが、二つの手法にはそれぞれメリットとデメリットがあります。

 もしこれらのメリット・デメリットを知らずに選んでいるとしたら、それはとても危険なことです。今回のコラムを参考にして、ご自身はどちらの手法を選択するか、しっかりと決めてみるといいでしょう。

集中投資のメリットとリスクとは?

 株式投資で成功した人の中には、少数の銘柄に資金を集中して投資する「集中投資」を行っていたというケースが少なくありません。

 この集中投資、いわば「ハイリスク・ハイリターン」の投資手法といえます。

 例えば、ある1銘柄のみに資金を集中させて投資をし、その銘柄の株価が10倍になれば、資産も10倍になります(税金の影響は無視します。以下同様)。

 一方、その1銘柄の株価が半分になってしまえば、資産も半分です。

 これが、10銘柄に均等に資金を分散させて投資し、そのうちの1銘柄の株価が10倍、それ以外の9銘柄の株価が横ばいであれば、資産は1.9倍にとどまります。

 でも、10銘柄のうち1銘柄の株価が半分、それ以外の9銘柄の株価が横ばいとなっても、資産の減少は5%で済みます。

 このように、集中投資をした場合と分散投資をした場合とでは、成功した場合のリターンも、失敗した場合の損失も集中投資の方が大きくなります。