集中投資をしても良い人とは?
では、成功した場合のリターンも、失敗した場合の損失も大きい集中投資をしても良い人とはどのような人でしょうか。それは、ファンダメンタルズ分析による銘柄選定の能力がプロ並みに高い人です。
銘柄選定の能力が高ければ、株価がより上昇しやすく下落しにくい銘柄を選ぶことができるはずです。であるならば、下手にいくつもの銘柄に分散投資するより、1~3銘柄程度に資金を集中させた方がより大きな利益を得ることができるのです。
しかし、銘柄選定の能力に自信のない方であれば、集中投資は逆にリスクを高める手法になります。現に、一つの銘柄に集中投資して、多大なダメージを被った個人投資家もいますし、信用取引も併用してレバレッジをかけた場合、突然の急落により資産が全て吹き飛び、逆に借金が残ってしまった、というケースもあるくらいです。
筆者が実践しているのは集中投資?分散投資?
ところで、筆者は集中投資ではなく分散投資を実践しています。筆者自身、プロ並みに銘柄選定を行う能力もありませんし、やはり少数の銘柄に資金を集中させた場合、突発的な事象や突然の悪材料が生じた場合の株価下落によるダメージが大きくなってしまうからです。
分散投資をしていると、リターンも限定的になりますが、損失も抑えることができます。精神安定上も有利です。
また、多数の銘柄に分散投資をするため、もし欲しいと思っていた銘柄を買いそびれたとしても、1銘柄当たりのウエイトが小さいので、それほど悔しくありません。
集中投資は少数の銘柄に入れ込む投資手法で、リスク軽減のためにとにかく銘柄選択を徹底して行う必要があります。対する分散投資は特定の銘柄に入れ込むことはせず、投資する銘柄数を増やすことにより個別銘柄ごとのリスクを軽減しているのです。