Q2:現在イチオシの投資法は何か?
第一の選択肢としては、拙著「超簡単 お金の運用術」(朝日新書)や当連載のETFを使った個人資産運用~簡便法~で書いたように、リスク資産部分を日本株4割、外国株(MSCI-KOKUSAIで代表している)6割の比率で投資するのがいいと思っている。その実現手段として、目下最もローコストなのは、ETFだろう。
リスクを取りたくない運用金額に関しては、個人向け国債(変動金利型10年満期)かMRF(マネー・リザーブ・ファンド)をお勧めする。
しかし、もう少し運用を楽しんでみたい人には、個人的に日本株については、株価が大きく下がった株(東証1部で、株価100円以下の銘柄)を数十銘柄まとめて買うのがいいと思っている。大きく下げたものの中には、倒産するものもあるかもしれないが、残った銘柄の景気が回復したときのリバウンドで、十分以上に相殺されるだろう。
Q3:投資の初心者は最初に何をすればいいか?
どのような投資家になりたいかで、やるべきことは少々異なる。スポーツや将棋・囲碁のようなゲームでも、どのレベルを目指すかによってやるべきことには、違いがある。
初心者の場合、(1)基礎的な知識をインプットすること(できるだけ良質の解説書を読んで欲しい)、(2)自分の家計がどのくらいの大きさのリスクを取ることができるか見極める作業をすること、(3)インデックス・ファンドを買ってポートフォリオを作ること、だろうか。
自分で銘柄を選び投資ウェイトを決めて株式のポートフォリオを作るような投資家(あるいは運用のプロ)を目指す人の場合は、基本的な知識のインプットを別とすると、「情報(=刺激)」と「反応」の組み合わせをたくさん見るべきだと思う。
典型的には、企業の業績予想の発表と直近までの情報とを比べてその「差」(情報上のインパクト)と株価の変化を多数見ることが重要だ。たとえば、万一、筆者が株式のファンドマネジャーを一から育成することになったら、マン・ツー・マンでこのトレーニングをするだろう。