■フォード・モーター

 フォード・モーター(ティッカーシンボル:F)のEV戦略は遅れています。

 このためフォードは、つい先日、企業戦略の大幅な見直しを発表しました。

 抜本的な生産性の向上により2022年までに製造コストを半減する計画です。具体的には素材コストを100億ドル削減、エンジニアリング・コストも40億ドル削減したいとしています。部品の共有化を進め、プロトタイプの生産数を減らしていく考えのようです。

 エンジンへの設備投資は33%削減し、それで浮いた資金をEV開発へ回します。これは既に発表されている45億ドルのEV開発予算に加算されます。

 自動運転車への投資も拡大し、コネクテッド・カーならびにスマート・カーを企業戦略の中心に据えます。2019年までにフォードの新車の100%がコネクティビティを完備することを目指します。

 海外では中国市場に積極展開してゆく考えです。一例として「フォーカス」は中国のみで生産していきます。

 フォードの足下の業績を見ると、9月の販売台数は前年同月比+8.7%の22.2万台でした。

 同社の過去3年の業績は下のチャートのようになっています。

 

 なお、フォードの場合もGM同様、ハリケーン・ハービーによる買い替え需要が見込まれます。