内外の投資家が「スガノミクス」への期待を高める可能性

 一方、安倍首相の辞任表明(8月28日)以降、自民党総裁選に出馬を表明し当選(=首相就任)が有力視されている菅義偉(よしひで)官房長官の政策期待(スガノミクス)も日本株の下支え要因と思われます。

 図表4は、菅氏による政権構想(記者会見で表明した公約やメディアでのインタビューで明らかにした概略)を一覧にしたものです。

 総裁選挙(14日)を前にやや気が早いですが、株式市場は菅氏が「アベノミクスの継承」だけでなく、成長戦略を強化する方針を打ち出していることを歓迎しています。

 例えば、「(中央省庁の)縦割り行政を打破する」と公言し「デジタル庁」を創設する方針を表明。オンライン診療の恒久化などを具体例に規制緩和や地方自治も推進する方針を打ち出しています。

<図表4>株式市場が期待する「スガノミクス」の注目点

出所:各種報道や情報より楽天証券経済研究所作成