世界の景況感回復は、外需型の日本株にプラス
図表3は、世界の企業景況感を示すグローバルPMI(購買担当者景気指数)の推移です。製造業PMIとサービス業(非製造業)PMIはともに4月に底打ちして反転。7月と8月は「景況感の分岐点(50)」を2カ月連続で超えました。
米国と中国の景況感が上向いていることは外需型製造業のウエイトが高い日本株式にはプラスです。また、内閣府が発表している景気ウォッチャー調査の現状判断指数(8月)も4カ月連続で改善しました。総じて景気敏感株(バリュー株)が見直されやすい状況です。
一方で、過熱感を解消した後のグロース株の戻りにも注目したいと思います。コロナ禍を契機とした産業界のDX(デジタル・トランスフォーメーション)需要の拡大は「新常態」で、消費者向けや法人向けに付加価値の高いIT製品・サービスを提供する企業の収益は拡大し続けるでしょう。
低金利環境の長期化が見込まれるなか、過剰流動性が支えとなるグロース株が自律調整を経て見直されるタイミングにも注目したいと考えています。