日本市場でのバリュー株物色の背景:2021年の業績回復期待

 日本市場におけるバリュー株物色のカタリスト(契機)は、
(1)ウォーレン・バフェット氏が率いるバークシャーハサウェイによる総合商社(大手5社)大量買い
(2)米中景気の回復観測による「景気敏感株」見直し
(3)高値警戒感が醸成されていたグロース株からバリュー株への循環物色

などが挙げられます。

 日本では新規感染者数や重症化率が落ち着く兆しをみせており、コロナ禍を巡る最悪シナリオはやや後退。好業績が見込まれて株価が堅調だったIT関連株に利益確定売りが先行した一方、景気後退の影響で出遅れ感が強かった景気敏感株(バリュー株)に循環物色がみられます。

 図表2は、日本市場の「10大業種株価指数」を「1カ月騰落率」の高い順に示したものです。素材(+9.3%)、資本財・サービス(+8.4%)、金融(+6.1%)が日本株価平均(+3.4%)に対して堅調です。

 予断を許さない状況ですが、「コロナ禍での経済復興」で市場はグローバルグロース(世界の経済成長)回復をイメージ。景気敏感業種の業績見通し改善シナリオ(2020年は減益→2021年は増益)を加味したバリュエーション(割安感)に着目している動きに見えます。

<図表2>「景気敏感株」の戻りが日本株式を支える

*MSCI株価指数の予想PER(株価収益率)や増減益率(予)のEPSは市場予想平均(Bloomberg集計)
出所:Bloombergより楽天証券経済研究所作成(2020年9月9日)