米国株は波乱。オプション取引、ロビンフッダーが要因?

 通貨市場以上に波乱を見せたのが米国株式市場です。特にナスダック総合株価指数は高値更新を続けてきましたが、先週後半の9月3日、4日の2日間で一時10%近く下げました。大きな調整かと思われましたが、引けにかけて下げ幅を縮め、3月以降のサポートラインであった25日移動平均線より上で引けています。

 これまでも下落局面はありましたが、25日移動平均線で反発していました。今回も一時25日移動平均線を下回りましたが、引けにかけて上回ったことから、強気派にとってはさらなる上昇の確信材料になったかもしれません。

 しかし、売りのきっかけ材料として大量のオプション取引が話題になったり、「ロビンフッダー」と呼ばれる個人も参入していたことから高値波乱の様相を呈してきているため、警戒する必要はありそうです。連休明けの8日には再び下落していますが、下落しても25日移動平均線以上に戻ればよいのですが、もし、戻れない場合は、この数カ月上昇してきた逆回転の懸念が広がり、通貨市場にも影響を与えることが予想されます。8日のチャートはよい形でないのが気になるところです。

 ただ、今のところは何か事件や出来事があって市場を揺るがしているわけではないので、高値圏での大きな調整局面だけかもしれません。通貨市場も「波乱」含みですが、「大乱」にはまだ至っていません。