日経平均は過去30年でNYダウに大きく劣後

 NYダウのパフォーマンスを、日経平均がバブル時の最高値(1989年12月29日の3万8,915円)をつけた時から比較すると、以下の通り、きわめて大きな差がついています。

日経平均とNYダウの動き比較:1989年末~2020年8月末

※1989年末の値を100として指数化。出所:楽天証券経済研究所が作成

 こうして見ると、NYダウはバブルのように見えますが、そうではないと判断しています。利益を無視して株価だけが上昇していくのがバブルとすると、NYダウはバブルとは言えません。

 1株当たりの利益の何倍まで株価が買われているかという指標(PER:株価収益率)で見ると、NYダウは過去よりおおむね13~20倍の範囲で推移してきました。

 今、コロナ危機で利益が一時的に落ち込んでいるために、予想PERで20~25倍とやや割高な水準にありますが、コロナ収束後の利益回復を考えると、必ずしも割高とはいえません。

 移民流入で人口が増え、IT革命やシェール革命の恩恵を受けて経済が成長し、それに伴って、NYダウは上昇してきたと言えます。