ランキング上位銘柄は、先月から大きな変化はありませんが、全般的に株価上昇を受けて利回り水準はやや低下する格好になっています。ソフトバンクグループ(9984)による株式売出が発表され、需給懸念から株価が下落したソフトバンク(9434)がトップとなっています。

 他、ランキング上位銘柄における最近の株価の動きやニュースとしては、FRB(米連邦準備制度理事会)議長による金融緩和政策の長期化示唆で将来的なインフレ期待が高まり、米長期金利が上昇したことから、銀行株や保険株などが一斉に買われる場面がありました。

 また、三菱商事(8058)は、著名投資家のウォーレン・バフェット氏が率いる投資会社バークシャー・ハサウェイが、日本の5大商社株をそれぞれ5%超保有していることが明らかになったと伝わりました。最大9.9%まで保有比率を高める可能性があるともされているので、今後も需給妙味が続く展開になりそうです。

 新たにランキングした銘柄は西松建設(1820)アサヒHD(5857)などです。西松建設は決算発表後の株価の相対パフォーマンスが低く、ランキングが上昇しました。アサヒHDは逆に決算発表後に株価が一段高となりましたが、年間配当金の140円から160円への引き上げを発表したことで、ランキングが上昇しています。同銘柄に関しては、アナリスト評価の高さも目立っています。

 9月は中間配当の権利取り月となるため、高利回り銘柄への関心は高まる余地があります。ちなみに、ランキング銘柄では西松建設と熊谷組(1861)の建設株を除いて、中間配当を実施しています。