本日の注目通貨

ドル/円: 

 日本の将来がどうなるのか? 安倍首相の突然の辞任表明は、日本国民だけでなく海外の国々も困惑させています。マーケットにはどのようなインパクトがあるのか?

 これは政権交代ではなく、自民党総裁の交代にすぎないので、政治リスクは低いでしょう。しかし、明確な後継者を決めないままの辞任は、短期的とはいえ大きな不確実性を伴うと、マーケットは判断しています。中期的には、安倍首相と共にアベノミクスも立ち消えになり、そうなれば円安政策も大きな転換点を迎えるという点において、FRBの新政策と相まってドル/円が円高に動く可能性が強まると考えられます。

 パウエルFRB議長が先週、ジャクソンホールで行った講演はマーケット関係者の耳目を集めました。そこで披露された新政策ガイドライン「平均物価目標」とは、FRBが長期間にわたり(たとえインフレ率が一時的に2%をこえても)利上げすることなく低金利政策を継続することを確約するもの。マーケットの方向は「株高」「債券高」そして「ドル安」に固まりつつあります。ドル/円に対しては、円安政策の後退に加えて金利差の観点から、海外マーケットは円高指向を強めることになるでしょう。

出所:MarketSpeed FXより、楽天証券作成


08月 ドル/円 データ