米国高配当株4:ギリアド・サイエンシズ(GILD)
世界有数のバイオ医薬品メーカーです。時価総額は約8兆8,000億円もあり、現在、日本の製薬会社で一番時価総額の大きい中外製薬(約8兆1,000億円)を上回っています。
事業の注目ポイント
HIV、エイズ、B型・C型肝炎ウイルスなどの感染症治療・予防薬の開発で成長してきました。抗インフルエンザ薬「タミフル」の特許を保有しているのもこの会社です。現在の売り上げの中心はHIV治療薬ですが、新型コロナウイルス治療薬「レムデシビル」がどれだけ売り上げに貢献するかが、今後のポイントとなりそうです。
株式の注目ポイント
配当は、2016年から連続増配中です。
この業種の特徴ですが、主力商品が一つできると大きく株価が上昇しやすい特徴があります。現在は抗HIV治療薬が急成長していますが、レムデシビルの状況によってはさらなる上昇の可能性もあるでしょう。
業績動向
2020年7月30日開示の2020年第2四半期決算は売り上げ・EPS(1株あたり利益)ともに市場予想を下回りました。フォーティーセブン社買収で費用がかさんだことと、レムデシビル関連の臨床試験のコストがかさんだことで赤字決算になり、株価も下落しました。しかし、決算資料では2020年内にレムデシビルの生産能力を200万人分に引き上げるとしており今後の注目点です。
注意点
一番の注目点は、レムデシビルの有効性でしょう。現在、特例で日米などが重症患者向けに使用を承認していますが、有効性を否定する治験結果もあり、その点が今後のリスクです。
株価動向、配当利回り
この銘柄の権利落ち日は、9月14日です(配当:2.67ドル)。
配当利回りは、4.04%(2020年8月25日時点)。株価は66.05ドルで7,067円から購入できます(1USD=107円で計算)。2017年からの最高値は88.80ドル、最安値は60.54ドルです(終値ベース)。