コロナショック下の株価比較、収益力の差が表れている

 それでは、コロナショックのあった今年、5大商社の株価がどう動いたか、比較しましょう。以下のグラフをご覧ください。

5大商社、2020年の株価の動き:2019年末~2020年8月25日

出所:楽天証券経済研究所が作成
※2019年末の株価を100として指数化

 コロナショック下でどれだけ利益が落ち込んだか、その差が、そのまま株価変動に表れています。伊藤忠はショック下でも、もっとも安定的に稼ぐ力を示したことから、ショック前の株価をいちはやく回復しています。

 三井物産と三菱商事は、構造改革の成果で、財務も収益力も安定してきたことがわかります。三菱商事は、今期増配まで発表している割には、株価が出遅れており、現在の株価水準で投資価値は高いと判断しています。

 住友商事は今期、丸紅は前期、減損で巨額の赤字を計上しました。まだ、収益力に課題があったことがわかりました。

 次に大商社の過去6期の純利益推移、および、今期の純利益(会社予想)をチェックしてみましょう。