予想配当利回り4~5%台も。高配当利回り株として評価

 コロナショックの下、今期(2021年3月期)の業績や配当の予想を出さない企業が多い中、5大商社は、配当予想をすべて開示しました。

五大商社の配当利回り(会社予想ベース)

 三菱商事と伊藤忠は、今年度(2021年3月期)に増配を予想しています。これまで取り組んできた経営改革の成果で、減益でもしっかりキャッシュフローを稼いでいくことに自信を持っていると感じました。

 三井物産は、配当を据え置き。同様に将来への自信を感じる決算でした。3社とも、高配当利回り株として投資価値が高いと判断しています。

 住友商事と丸紅は、三菱商事、伊藤忠、三井物産と比べると、収益基盤がやや弱く、今期は減配を予定しています。

 丸紅の予想配当利回りが現時点で2.5%とやや低めですが、先行き、収益が回復すれば、また増配していく余地があると予想。5社とも、好配当利回り株として投資していく価値が高いと判断しています。

 参考までに、過去6期の5大商社の1株当たり配当金の推移を以下に掲載します。危機で減配になることはありますが、それでも年々、配当の水準を引き上げてきたことがわかります。

5大商社の1株当たり配当金:2015年3月期実績~2021年3月期(会社予想)

出所:各社決算資料より楽天証券経済研究所が作成