市場は大きく変化している。新しい考え方を折り交ぜ、相場と対峙することが必要

 2009年にビットコインの取引が始まってから、いつかビットコインは一般人に受け入れられる金融商品になる、と言われてきました。新型コロナが、今、その大きな一歩を踏み出すきっかけになろうとしていると、筆者は考えています。

 そして、コロナが続く限り、投資をする上での不安を少しでも排除するために、今後も“無国籍銘柄”の物色は、進むとみられます。誰か、何かに依存しては、それだけリスクが増える可能性があるためです。このような問題への解決策として、誰にも、何にも、依存しない、という選択が、今後一般的になるかもしれません。

 資金の逃避先、代替通貨、代替資産、中国インドの宝飾需要、中央銀行の保有、という5つの金相場の変動要因のうち、“無国籍資産への物色”によって、資金の逃避先、代替通貨、代替資産の3つの需要が、さらに喚起された、と言えるでしょう。

 そしてこのような動きより、無国籍資産の代表格である金(ゴールド)への関心が、止むことはなく、今後も金価格を支え続けると、筆者は考えています。

 これまでの金融の常識で“無国籍資産”という考え方は、語られる機会はあまりなかったのではないでしょうか。今後は、コロナが続く限り“無国籍資産への物色”が、関連する銘柄の価格を下支えする可能性があると、筆者は考えています。

 新型コロナ・ショック後、金と歩調を合わせるように上昇しているビットコインは、さらなる一般化を遂げるために、まだこれから時間がかかる可能性がありますが、“無国籍資産への物色”が起きる環境が続けば、一般化が進むスピードは速まるとみられます。

[参考]貴金属関連の具体的な投資商品

純金積立

金(プラチナ、銀もあり)

国内ETF/ETN

1326 SPDRゴールド・シェア
1328 金価格連動型上場投資信託
1540 純金上場信託(現物国内保管型)
2036 NEXT NOTES 日経・TOCOM金ダブル・ブルETN
2037 NEXT NOTES 日経・TOCOM金ベアETN

海外ETF

GLDM SPDRゴールド・ミニシェアーズ・トラスト
IAU iシェアーズ・ゴールド・トラスト
GDX ヴァンエック・ベクトル・金鉱株ETF

投資信託

ステートストリート・ゴールドファンド(為替ヘッジあり)
ピクテ・ゴールド(為替ヘッジあり)
ピクテ・ゴールド(為替ヘッジなし)
三菱UFJ純金ファンド

外国株

ABX Barrick Gold:バリック・ゴールド
AU AngloGold:アングロゴールド・アシャンティ
AEM Agnico Eagle Mines:アグニコ・イーグル・マインズ
FNV フランコ・ネバダ
GFI Gold Fields:ゴールド・フィールズ

国内商品先物

金・金ミニ・金スポット・白金・白金ミニ・白金スポット・銀・パラジウム

海外商品先物

金、ミニ金、マイクロ金(銀、ミニ銀もあり)