先週の結果

先週の日経平均は、米株高、為替の107円水準の円安を受け4連騰で2万3,000円台回復

 先週の予測は、今回はお盆を挟んでいるため、2万2,500円水準を中心に一進一退の動きを想定しました。米国株式と為替の動きが日経平均の戻りの限界に影響を与えることになるとしました。

 結果的には、米株式は堅調な動きとなり、さらに為替が1ドル=106円水準から107円水準への円安基調となったことで、連休明けの3日間で合計919円の上昇となり、2万3,000円台を回復し週末の14日(金)は2万3,338円の戻り高値をつけました。株価は一進一退としましたが、為替が予想より1円近い円安となったことで、主力輸出関連株が買い戻されると同時に出遅れのバリュー株が買われ、TOPIX(東証株価指数)が上昇しました。

3連休明けの8月11日(火):追加経済対策への期待から、前日のNYダウが+357ドルと大幅高となったことや、円安・ドル高も加わったことで+175円の2万2,505円で寄り付き、一時+430円の2万2,760円まで上昇。終値は+420円の2万2,750円と4日ぶりの大幅反発となりました。

12日(水):前日の米国市場では主要3指標そろって反落となったものの、朝方は弱含んで始まった後は、時間外での米株先物高を受けて、一時+124円の2万2,874円まで買われ、前引けは+38円の2万2,789円と小幅続伸でした。しかし後場になるとジリ高歩調となり、後場の大引けにかけては2万2,800円台半ばで推移し、+93円の2万2,843円と続伸しました。ハイテク株の上値が重くなり、出遅れていたバリュー株に買いが集まり、TOPIXが+19ポイントと上伸しました。

13日(木):前日の米国市場では、主要3指標そろって上昇し、S&P500種株価指数は最高値に迫る動きとなったことで、日経平均は+279円の2万3,123円で寄り付き、一時+449円の2万3,293円まで上昇。2月のコロナ・ショック前の水準に戻り、投資家心理を好転させました。後場も高値圏での動きとなり、一時+472円の2万3,316円まで上昇し、やや円高へ動いたものの+405円の2万3,249円と3日続伸となりました。

14日(金):前日の米国市場は、マチマチの動きでしたが、ナスダック総合株価指数が続伸したことで、日経平均はハイテク株が買われ、+74円の2万3,323円で寄り付き、+89円の2万3,338円まで買われました。しかし、3日連騰の後だけに利益確定売りで下げに転じる場面もありましたが、下値は限定的で+39円の2万3,289円で引けました。この日のミニオプション8月SQ値は、2万3,350円となりましたが、日経平均は+89円の2万3,338円がこの日のピーク。その後、8月SQ値の2万3,350円に一度もタッチすることなく終値は2万3,289円で、幻のSQ値となりました。このような場合は、SQ値を上に残した形ですので、フシ目として意識されやすいことになります。ただし、今回はお盆を含んでいたため出来高が細く、上値抵抗線としてはインパクトがあるとは言い難いので、米株式が高く、為替が円安基調になれば上に抜けるのは難しくないと言えます。ただし、2019年11月から2020年2月まで2万3,000円台でのもみ合いが長いので、この水準を突破するには何か材料が欲しいところです。

 日本市場の引け後の14日(金)の米国市場は、経済指標は好悪マチマチの動きで追加経済対策を巡る与野党の交渉が行き詰まりとなったことで、上値の重い展開に。NYダウは+34ドル、ナスダックは▲23ポイント、S&Pは▲0.5ポイントとほぼ変わらずの動きでした。シカゴ日経先物は▲140円の2万3,140円でした。