本日のレンジ予測

[本日のドル/円]

上値メドは107.71

下値メドは106.79

今朝の天気マークは「くもり」

※天気の判定基準は記事末尾にあります

ドル/円、動く日は近い?

 14日(火曜)のドル/円の安値は107.12円、高値は107.43円。特筆すべきことはありません。7月に入ってからのレンジは108.16円から106.64円。108円台は重く、106円台は固い。zzz…。

 ドル/円が、いつまでも107円台の「ロックダウン」状態から抜け出せないのは、なぜでしょうか?

 世界の金融市場が新型コロナウイルスに襲われた3月は、海外からセーフヘブン(安全資産)を求めるマネーが流入して「外貨売り/円買い」が起きました。大幅な円高相場になっても不思議ではなかったのですが、この時は、国内機関投資家や日本の年金が外国債券などへの投資を活発化させ、国内からの記録的な資金流出が「外貨買い/円売り」を引き起こしたため、円高は一過性のものとなりました。

 コロナウイルス感染第一波が沈静化すると株式市場が大幅に反発。楽観的になった海外投資家がセーフヘブン取引を解消したことで、今度は「外貨買い/円売り」が発生しました。株式市場の上昇には、FRB(米連邦準備制度理事会)など海外の中央銀行の大幅利下げのおかげもありますが、その結果、外債投資の魅力が薄れ、国内機関投資家や日本の年金は、国内に資金を戻すいわゆるレパトリの「外貨売り/円買い」に動きました。このように、円を介在した投資フローが絶妙なバランス状態にあることが、ドル/円が動かない理由といわれています。

 しかし、このバランスが崩れる日はそこまで来ているかもしれません。米国ではコロナウイルスの感染拡大が止まらず、カリフォルニアをはじめとして、全米人口の40%にあたる州が経済再開の延期に追い込まれました。セーフヘブン取引の再開とレパトリのドル売り・円買いが同時発生するならば、円高に動きやすくなるでしょう。

 もっとも、今現在のマーケットは、コロナウイルスよりも米中対立激化に目が向いていますが、こちらも方向的にはドル売りといえます。

 ドルが売られるなら、買われる通貨は?  7月の「勝ち組・負け組」通貨は「今日の注目グラフ」をご覧ください。

毎ヨミ!FXトップニュース

14日のドル/円のNY市場終値は107.24円

 前営業日の終値比▲0.05円だったので、今朝の天気マークは「くもり」です。

今日の格言:

行動のともなわないビジョンは、ただの白日夢。 ビジョンのない行動は、ただの悪夢

各国・各通貨トピックス

新型コロナウイルス:
    CDC米疾病対策センター所長、「米国は新型コロナに屈服」 
    米旅行業界に一部復活の兆し。宿泊の予約や旅客機の利用が増加

ドル:
    トランプ大統領再選に「黄信号」 トランプ大統領の職務能力「不支持率」が55%に上昇
    カプラン米ダラス連銀総裁「第2四半期の米経済成長はマイナス25%から30%と予想」
    ブルックス・ブラザーズ破綻、米国内に裁縫工場を有する数少ないメーカー

ユーロ:
    ラガルドECB(欧州中央銀行)総裁「欧州復興基金、7月のEU(欧州連合)サミットで合意できない可能性」  
    量的緩和巡るECBとドイツ裁判所の問題、数週間内に解決の見込み

ポンド:
    英国の自動車登録件数;前年比▲44.4% リーマン・ショック時を超える
    バルニエ首席交渉官、英とEUの貿易交渉で個別交渉なし、「包括合意」のみ

円:
    日本政府、入国制限を緩和。しかし日本の空港のコロナ検査能力は1日最大2,300人

豪ドル:
    豪ドルはまだ「過小評価」 フェアバリューより4%も安い

カナダドル:
    カナダ航空「市況回復には最低3年」

中国人民元:
    香港の図書館で言論弾圧広がる  公立図書館が民主活動家の著書の閲覧を停止

その他:
    「キスで新型コロナを治す」と主張したインドの聖者 感染し死亡
    パキスタンのバッタ被害対策に中国が10万羽の「アヒル軍」派兵
    英ロンドン郊外に「フレディ・マーキュリー通り」登場

主要指標終値

出所:楽天証券が作成