毎週金曜日夕方掲載
本レポートに掲載した銘柄:カプコン(9697)、SCREENホールディングス(7735)
カプコン
1.2020年3月期4Qは、26%減収、7%営業減益
カプコンの2020年3月期4Q(2020年1-3月期、以下前4Q)は、売上高286億8,300万円(前年比26.0%減)、営業利益43億7,900万円(同6.5%減)となりました。
前4Qは減収減益にはなりましたが、前3Q決算時の前4Q会社予想、売上高271億円、営業利益36億円を上回りました。「モンスターハンター:ワールド」(2018年1月発売)の大型拡張コンテンツ「アイスボーン」(2019年9月発売)が191万本(累計520万本)、「モンスターハンター:ワールド」(リピート販売)が76万本(2020年3月期分320万本、累計1,550万本)、「バイオハザード RE:2」(2019年1月発売、リピート販売))が77万本(2020年3月期分240万本、累計650万本)と順調に売れました(いずれもPS4、Xbox One、PC向け)。
「アイスボーン」は会社側の目標に達しなかったもようですが、「モンハンワールド」、「RE:2」、後述の旧作の売れ行きが良く業績に貢献しました。
「モンハンワールド」は開発費の償却が終わったため(注)、PS4版、パソコン版(STEAM版)ともに2,769円(ダウンロード版、税別、以下同様)とPS4版の発売時価格8,980円に比べ大きく値下げしています。その結果、他のゲームでプレイしてきたユーザーが新規ユーザーとなっているもようです。
(注:カプコンの会計では、ゲームソフト開発費は発売日まで一旦貸借対照表の流動資産の「ゲームソフト仕掛品」勘定に計上し、発売日から2年間で段階的に償却します。)
表1 カプコンの業績
表2 カプコン:セグメント別損益
表3 デジタルコンテンツ売上高内訳