FOMCの金融緩和姿勢に注目

 今週に入ると、ドル/円もクロス円も利食いや、10日のFOMC(米連邦公開市場委員会)を控えたポジション調整によって下落しています。9日のドル/円は再び107円台での引けとなりましたが、クロス円は第2エンジンの水準です。今週は利食い調整後、再び先週の高値に向けて上昇していくのかどうか、あるいは調整が続くのかどうかに注目です。

 まずは引き続きクロス円に注目です。クロス円の上昇要因であった、それぞれの個別要因の期待がはく落すると逆の動きとなるため注意が必要です。

 例えば、期待が高まっているEU復興基金も、ドイツの経済相が難航を警告するなど加盟各国の調整困難が予想され、18~19日のEU首脳会議での加盟27カ国の全会一致での承認に向けて、11日のユーロ圏財務相会合ではどのような議論が出るのか注目です。

 ポンドも同じです。EUとの交渉進展期待が高まりましたが、まだ具体的な動きは見られません。交渉進展が見られないと、ポンドは伸び悩み調整が続くことになりそうです。

 そして、10日にはFOMCがあります。今週に入り、FOMCでYCC(イールド・カーブ・コントロール:長期金利操作)が導入されるとの見方が浮上したため金利が下がり、ドル/円を107円台に押し下げました。YCCが導入された場合、米10年債利回りが低い水準で固定されて上昇が見込めなくなるため、ドル安要因となるからです。

 FOMCでは政策変更はないとの見方が大勢ですが、どのような議論がされるのか、FOMC後のパウエルFRB(米連邦準備制度理事会)議長の記者会見には注目です。

 先週5日にFRBは、今週の国債買入れ額を1日当たり45億ドルから40億ドルへと、5億ドル減らすと発表しました。4月の国債を無制限に買い取る姿勢から、経済の活動再開や株価上昇を背景に徐々にブレーキを踏み続け、購入額を減らしてきましたが、このまま金利上昇を容認する姿勢を示すのかどうか。経済回復が後退すれば、いつでも購入額を増やすと言及すればマーケットは安心し、株価は再び上昇軌道に入るかもしれませんが、もし、金融緩和に強い姿勢で臨むことを示さなければ、株価にとってはマイナス材料となります。

 為替にとっても株価上昇に支えられたドル安・円安でしたので、株価が調整されると逆の動きとなるため注意が必要です。

 久々に吹き荒れた先週の為替相場でしたが、第4ロケットエンジンに点火するまでに、クロス円が失速するのかどうか注目です。