先週の結果

先週始めに2万2,000円乗せ。その後、5日続伸し2万3,000円に接近

 先週は2万2,000円台回復で上値が重くなると想定をしていましたが、米国株式の上昇が止まらず、為替も1ドル=109円台への円安進行で、日経平均は2万3,000円を視野に入れる5日続伸となりました。NYダウの安値は6月1日の2万5,220ドル、高値は5日の2万7,338ドルで、これに連動する形で日経平均の安値は1日の2万1,898円、高値は4日の2万2,907円と2万3,000円に、あと100円弱と接近しました。

 今の相場を押し上げているのは、日米ともに過剰流動性と政府の財政出動であり、外国人の買い戻しに加え新規の買いで上昇が続いている形です。

6月1日(月):前日比+33円の2万1,910円で寄り付き後、1日から東京都が休業要請などの緩和の段階を「ステップ2」に進めたことで経済活動期待が高まり、一時+283円の2万2,161円と、2月27日以来3カ月ぶりの2万2,000円台を回復。終値でも+184円の2万2,062円と2万2,000円台を回復しました。時間外での米株先物や中国株、台湾株の上昇も支えとなりました。

2日(火):経済活動再開を好感し、1日の米国市場で3日ぶりに反発したことで先物に買いが入り、日経平均は一時+264円の2万2,326円まで上昇。その後、伸び悩んだものの、後場にも一段高となって+330円の2万2,401円まで上昇し、終値は+263円の2万2,325円と大幅続伸となりました。米中対立などの不安な問題にはほとんど反応せず需給相場の様相を示しています。

3日(水):中国国有企業が米国産大豆を購入という報道で米中悪化懸念が和らぎ、2日の米国市場では主要株価3指標そろって続伸。これにより、日経平均は+323円の2万2,649円で寄り付き、一時+493円の2万2,818円まで上昇。しかし、後場になると上げ幅を縮小し、一時+137円の2万2,462円まで下げましたが、終値では+288円の2万2,613円と3日続伸しました。

4日(木):米経済活動の再開による景気回復期待が続いている中で、米経済指標が予想以上の改善となりました。3日のNYダウは+527ドルの2万6,269ドルと続伸したことを受け、日経平均は+271円の2万2,885円で寄り付きましたが、一時100円を超える下落。しかし、売り一巡の後は大型株中心に買いが入り+81円の2万2,695円と4日続伸しました。為替が1ドル=109円台の円安になったこともサポート要因となっています。

5日(金):4日の米国株式がまちまちの動きであったことから、日経平均は▲82円の2万2,613円で寄り付き、一時▲132円の2万2,563円まで下落。後場になると時間外での米株先物の上昇と円安歩調を受け、上げに転じて+167円の2万2,863円と5日続伸しました。

 買い戻しが続いており日銀のETF(上場投資信託)買いもみられるという情報もあり、下げれば押し目買いが入る展開で方向としてはまだ上向きといえます。

 引け後の米国市場では、注目の5月米雇用統計が大幅改善となり、失業率も予想外に減少したことで経済回復期待がさらに高まり、NYダウは+829ドルの2万7,110ドル、ナスダックは一時終値ベースで史上最高値を更新しました。5月の雇用統計で非農業部門雇用者数が予想では▲800万人でしたがプラス転じ、失業率も予想の19.8%が13.3%だったことで、米ドルも1ドル=109.85円まで買われました。シカゴの日経先物は+270円の2万3,140円と2万3,000円台に乗せました。