有名投資家6人が教える、初心者時代の失敗対処法
今回、取材した有名投資家6人も「初心者時代に失敗して損するのはある意味、通過儀礼。失敗から学ぶ姿勢こそが大切」という点で共通しています。6人の投資家の失敗の対処法や失敗を克服して成功につながれるための方法を5カ条にまとめてみました。
1.少額資金でいろいろ試して、失敗経験から学ぼう
1万円投資した金融商品の価格が半分に暴落しても5,000円の損失です。もし100万円投資していたら損失は50万円と大ダメージになります。つまり、少額資金で失敗しても傷が浅いのです。もし投資に興味があるなら、少額資金で失敗を恐れずいろいろな金融商品に投資してみましょう。たくさん失敗しても、その失敗から学び、投資経験を積んで、その後、成功すれば、「安い授業料」と考えることもできます。ただし、同じ失敗を何度も繰り返してはいけません。
2.心理的なストレスを感じるような投資はしない
投資した金融商品の値動きが気になって、仕事が手につかない、会話も上の空、他のことに集中できない、生活を楽しめない、というのは明らかな危険信号です。本来、投資はあなたの生活を豊かにするために行うもの。投資では金融商品の値動きに付随して必ず心理的ストレスが生まれるので、「自分はどの程度のストレスに耐えられるか」「耐えられないなら、どんな投資方法がいいか」を考えましょう。
3.自分がよく理解していない金融商品には投資しない
2でも見たように、投資に心理的な負荷は付き物ですが、それは利益が出たときも同じ。ビギナーズラックで成功すると、投資が楽しくなってしまい、ついつい自分がよく理解していない金融商品を買ったり、SNSで他人が勧める金融商品に手を出してしまいがちです。自分が理解していないものに投資して失敗しても、なぜ失敗したかも分からないので、その失敗はその後の「経験」や「教訓」につながりません。
4.個別株投資をするなら損切りは必須
つみたてNISA(ニーサ:少額投資非課税制度)など長期定額積み立て投資はたとえ投資で損失が出ても気にせず続けていくことが大切です。一方、個別株の場合は、投資した金額自体がかなり高額になり、値動き次第では半値以下まで下がってしまう危険性もあるので、損切りは必須。「自分は損切りできそうにもないな」という人に個別株投資はお勧めましせん。さらに、損切りをきちんとするだけでなく、利益をなるべく伸ばす忍耐力も大きな資産を作るためには必要です。
5.少額でも成功体験し、自分に合った投資スタイルを見つける
初心者卒業に必要なのはやはり「成功体験」です。投資に成功すれば、相場の値動きをもっと理解したい、金融商品についてもっと理解したい、という知識欲や好奇心が生まれ、ますます投資がうまくなります。初心者のうちにきちんとした成功体験を得ることができれば、「自分にはこの投資スタイルがあっている」という自信も生まれます。まずは「これだ!」という成功体験を得るため、失敗を恐れず挑戦を続けることが大切なのかもしれません。
トウシルからアドバイス!失敗経験のない初心者は「XXショック」に備えよう
つみたてNISAやiDeCo(イデコ:個人型確定拠出年金)といった非課税制度の普及もあり、最近は「少額資金を投資信託に毎月定額積み立て投資する」というスタイルで投資生活をスタートする初心者の方が増えました。
このスタイルなら、ほったらかしでほぼ「貯金」感覚で続けられるので、初心者がおかしやすい失敗からもある程度、無縁でいられます。ただ、相場にはいいときも悪いときもあります。
つみたてNISAが始まった2018年1月以降の株式市場は世界的に見ても絶好調でした。つまり、今の初心者の方はまだ下げ相場や大暴落をあまり知りません。来るべき暴落やXXショックに備えて、大きな失敗に動じないだけの小さな失敗経験を積んでおくことが大切です。