損失を相殺することに腐心しすぎて利益を逃す
割安成長株投資で資産2億円を築いた弐億貯男さんの場合は、「損切りをした際に、利益の出ている銘柄を一緒に売却して、損失と相殺するという行動を取っていた」ことが初心者時代の失敗だと語ります。
「損失は損失で受け入れて、利益の出ている銘柄はなるべく長く保有して利益を伸ばしていかないと資産を増やしていけないのに、とにかく利益と損を相殺したい、という気持ちからの悪手だったといえます」
損切りだけなく、利益をなるべく伸ばさないことには資産を大きく増やすことはできません。弐億貯男さんのように個別株投資で大成功をしている人はみな、損の処理はそれぞれ異なるとしても、利益を大きく伸ばす能力に長けた人たちです。
しかし、投資で利益を伸ばすためには「損小利大」(損失は小さく利益は大きく)が必要と頭でわかっていても、なかなか実行できないものです。特に、多くの初心者の方は、損切りが大の苦手です。個別株の場合、持ち株の価値が半分になることも決して珍しくありませんが、初心者は損切りができないまま、膨大な含み損を抱えた株を長期保有(「塩漬け」といいます)するケースも目立ちます。
長期定額積み立て投資なら初心者でも失敗しにくい
塩漬けを防ぐためには、もみあげさんや弐億貯男さんのように、すぱっと損切りできる勇気を持つか、もしくは井上はじめさんのように、投資対象の価格が下がっても、下がった分だけたくさん買えて、その後、値上がりすれば大きな利益になる「長期定額積み立て投資」に投資手法を絞るのが得策といえます。
まずは少額で投資を始めてみて、自分の性格や、資金力をもとに、自分ならどちらの方法が長く、楽しく、投資を続けられそうかを判断してみるのが、最初の一歩といえます。