ショック相場だからといって即買いではない?

 とはいえ、株式市場という実戦の場でうまく立ち回って利益を得るには、いくつかの視点を持つことが大切です。

 その一つが「何を取引するか?」です。〇〇ショックで株価が大きく下落し、お得に株を買えたとしても、その銘柄企業の業績が低迷したり、倒産してしまっては本末転倒です。ショックを乗り越えた後に力強く復活しそうな銘柄や、明らかに売られ過ぎとされる銘柄などを選ぶ必要があります。

 銘柄選別に自信がない、もしくは面倒ということであれば、株価指数に連動するETF(上場投資信託)やナスダック100といった株価指数そのものを対象とする先物取引などを選択するのもアリです。

 下の図2はナスダック総合指数のチャートです。

(図2)ナスダック総合指数(日足)の動き

注:2020年5月11日取引終了時点
出所:MARKETSPEEDⅡを元に筆者作成

 図2を見ても分かるとおり、2020年5月8日時点のナスダックは新型コロナウイルスによる株価急落の下げ幅の8割近く戻している他、2019年末比でもプラスに転じています。「何を取引するか?」という視点で見れば、日経平均よりもナスダックの方がより多くの利益を狙えたことになります。