東大生が投資をする目的
――みなさんが投資をする目的は何ですか。
吉田 お金をゆっくりもうけたいと思っているんです。理想としてはポートフォリオを寝かせておいて、10年後に起こしたらもうかっていたみたいな形がいい。
山崎 子どももお金も寝かせておくと育つよね。
――西河さんと大塚さんの投資の目的は?
西河 僕は、人間に興味があるし、資本主義にも興味があったので、その視点で、人間の集団である会社を知りたかった。会社に勤めて中から見るのも面白いけれど、全体を見るなら金融を通じたほうが分かりやすい。その延長線上に投資があるという感じです。
大塚 キャピタルゲインを得たいという気持ちはもちろんあるのですが、将来は起業したいと思っているので、投資を通じて財務指標的な視点で企業分析をしたり、市場や業界を知ったりできればいいなと思っています。ところで投資は、誰でもしたほうがいいですか?
山崎 今、いろいろなところから「投資をしないと老後は貧乏になる」という脅しが聞こえてくるけれど、脅して投資をさせるのは良くない。投資をしたくない人はしなくていいし、その代わり仕事に打ち込んで給料をたくさん稼ぐとか、無駄遣いをせずに計画的に使ってお金をためるとか、老後に貧乏にならないための手段はいろいろある。
でも、適切な場所にお金を置いておけば(適切な投資をすれば)、お金が働いて稼いでくれる確率が高いと考えられるので、それにかける人はかけても(投資をしても)いいと思う。