5.注目銘柄-一部半導体製造装置メーカーの2020年3月期業績予想を小幅下方修正するが、投資判断と目標株価は変えない-
楽天証券で継続的に調査している半導体製造装置メーカー、東京エレクトロン、アドバンテスト、レーザーテック、ディスコ、SCREENホールディングスの5社について、東京エレクトロンとアドバンテストについては今期2020年3月期通期業績予想を修正しません。ただし、レーザーテック(2020年6月期)、ディスコ、SCREENホールディングスの3社については、今期の楽天証券業績予想を小幅下方修正します。理由は、前述した新型コロナウイルスによる半導体製造装置の納入の期ズレが起きる可能性があるためです。
なお、東京エレクトロンの今期楽天証券業績予想を修正しないのは、2020年3月期3Qからメモリ向け前工程の設備投資が活発になっているため、もともと上方修正含みであったところ、今4Qに新型コロナウイルスによって上乗せ要因がなくなる可能性があることによります。アドバンテストの場合は、今期の楽天証券予想は会社予想よりもやや強い予想ですが、中国向けよりも韓国向け、台湾向けのビジネスが活発と思われるため、これも楽天証券予想は達成できると考えられることによります。
また、半導体設備投資のこの遅れは4-6月期に十分取り戻せると楽天証券では考えています。そのため、各社の来期2021年3月期(レーザーテックは2021年6月期)の楽天証券業績予想は今回は変更しません。
今後6~12カ月間の各社の目標株価は、以下の通りです。各社の目標株価も前回から変更しません。
東京エレクトロン:3万4,000円
アドバンテスト:9,000円
レーザーテック:8,500円
ディスコ:3万6,000円
SCREENホールディングス:7,000円
東京エレクトロン、アドバンテスト、レーザーテック、ディスコに対しては、引き続き投資妙味を感じます。SCREENホールディングスは、今期の業績と会社側の来期予想を確認し、会社が正常な成長軌道に乗っていることを改めて確認してから投資を検討してもよいと考えます。
表5 東京エレクトロンの業績
表6 アドバンテストの業績
表7 レーザーテックの業績
表8 ディスコの業績
表9 SCREENホールディングスの業績
本レポートに掲載した銘柄:東京エレクトロン(8035)、アドバンテスト(6857)、レーザーテック(6920)、ディスコ(6146)、 SCREENホールディングス(7735)