最低でも月1万円、できれば月2万円の生活費を削って投資に回そう

 家計簿アプリを活用したことで、節約を継続できそうな自信がついてきたら、積み立て投資の金額を増額(あるいは新規設定)してください。

 とにかく、自動引き落としを設定することが積み立て投資を続けるコツです。引落日を指定できるなら、給料振込日の直後とするのがオススメです。たとえばiDeCoは基本的に26日引き落としです。給料振込日直前(25日なら24日)のように指定すると、残高不足になる可能性がありますのでオススメできません。同じ積み立てをするなら、振り込み直後が心理的にも負担感が少なくて済みます。

 また、「Aの節約」をしたものを「Bの支出増」に振り返るようでは意味がありません。ぜひ実現した節約を「積み立てC」に導く流れもセットにしましょう。

月2万円の積み立て投資で資産は1,028万円!

 最後に、節約がどれくらいの資産形成に資するか試算をしてみましょう。家計簿アプリのおかげで月2万円の節約に成功し、40歳から65歳まで25年積み立てることができたとします。

 これは原資600万円の確保に成功するということです。運用益として600万円を稼ぎ出すのと同じことを、日々の節約から私たちは確保できるわけです。

 さらにこの月2万円を投資に回し、年率4%の運用益を加味すると、さらに約400万円の運用益を上乗せし、1,028万円まで増やせます。退職金をこれに加えれば老後の不安は相当少なくなるでしょう。制度としてはもちろん、つみたてNISAやiDeCoを活用するといいでしょう。

 ぜひ、「投資の入り口としての節約」についても考えてみてください。