「米国株に投資してみたい」投資家が増えている

 中国で発生した新型肺炎の感染拡大とその業績への影響を巡る不安で、日経平均株価やTOPIX(東証株価指数)は上値の重い動きとなっています。一方、米国市場では今週も主要株価指数が史上最高値を更新しました。指数別の年初来騰落率ではS&P500指数が+4.6%、ナスダック総合指数は+8.4%となっています(2月12日)。

 米国株高の主因としては、S&P500指数のウエイトで約2割を占めるGAFAM(大手IT銘柄群:グーグル[アルファベット]、アップル、フェイスブック、アマゾン・ドット・コム、マイクロソフト)の株価堅調、雇用統計など主要経済指標が米景気堅調を確認したこと、11月の大統領選挙に向けた当選予想確率(PredictIt)で、「共和党大統領候補」(現時点ではトランプ大統領)の当選予想確率が57%に上昇し、「民主党大統領候補(未決定)」の当選予想確率(46%)を引き離した安堵感などが挙げられます。

 楽天証券では「楽天DI」と呼ぶ個人投資家向け調査を毎月実施しており、「今後、投資してみたい国(地域)」について集計しています。図表1は、今年1月の調査結果(約4,200人回答)と2018年12月の調査結果を比較したものです。注目したいのは、(1)「投資してみたい国」としてアメリカ(米国)が約6割を占めるまで上昇していることです。

 2018年末時点の調査と比較すると約27%も増加しました。「日本」は33.2%と2位を維持していますが、2018年末時よりも約7%減少しました。2018年中ごろまでは「日本」と回答した人の割合が1位でしたが、その後は「米国」に逆転され続けています。

図表1:米国は「投資してみたい国」ランキングで第1位

出所:楽天DI(楽天証券による個人投資家調査/2020年1月)より楽天証券経済研究所作成