2020年サプライズ10大予想は?

 バイロン・ウィーン氏による「2020年サプライズ10大予想」

1.景況は予想を下回るが景気後退は回避。FF(フェデラルファンド)金利は1%に低下。トランプ米大統領は景気刺激で給与税引き下げへ

2.米大統領選挙で格差と気候変動が主要テーマになり、リベラルな大統領・議員候補への支持が拡大。民主党が上院過半数議席獲得

3.米中貿易協議、包括的な第2弾には至らず

4.実験車両による相次ぐ事故を受け自動運転車実用化先送り

5.イラン情勢混迷化で原油価格1バレル=70ドルに上昇

6.株式相場下落率5%の調整が数回起こるが、S&P500種株価指数3,500を達成

7.FAANG(フェイスブック 、 アマゾン・ドット・コム 、 アップル 、 ネットフリックス 、グーグル)への政治的圧力高まる

8.英国のEU離脱が実現し、英GDP(国内総生産)は2%を超え、株、通貨も上昇。欧州市場は弱いまま

9.債券バブルは亀裂を生じ始めるが、諸外国ではマイナス金利が続く。米10年債利回りは2.5%に達し、イールド・カーブはスティープに

10. ボーイング「737MAX」の問題解決で製品納入再開

米国経済や株について強気予想

 今年も米国経済や株について強気の見方のようですが、株価の上昇幅は昨年の15%予想と比べると控えめです(S&P500の3,500達成予想は2019年末の3,230.78から8.3%の上昇)。

 景気は、後退はしないが緩慢な成長のため、FRBの政策金利であるFF金利は1%に引き下げられると予想し、長期金利は債券バブルが弾けて上昇すると予想しています。ただ、バブルが弾けても2.5%の水準ですので現在の1.8~1.9%の水準を見れば、サプライズの水準ではないような気がします。バブルが弾けても、すかさず債券買いが入り、利回りは再び低下していくのではないかというシナリオを考えてしまいます。