離れて暮らす親も親類も扶養控除の対象になる!
意外と知られていないのですが、同居している親はもちろん、離れて暮らす親、そして親族(6親等内の血族及び3親等内の姻族)であっても扶養控除を申告することができます。
控除対象扶養親族の年間合計所得金額が38万円以下(令和2年分以降は48万円以下)で、白色申告者の事業専従者ではなく、青色申告者の事業専従者としてその年を通じて一度も給与の支払いを受けていない場合、仕送りをして生計を一にしていれば、扶養控除の対象となります。
ちなみに、扶養控除の申告の際に証明書の提出は原則必要ありませんが、健康保険上の扶養にしたい場合は、仕送りを証明する書類(通帳のコピーなど)が必要になります。また、税法上の扶養となる要件と社会保険上の扶養となる条件は異なりますので、加入している健康保険組合に問い合わせてみましょう。
年末調整し忘れたものは確定申告を!
「対象になるなんて知らなかった…」と肩を落とす必要はありません。年末調整で申告し忘れたものは、確定申告で所得控除を受けることができます。また、「今までずっと申告していなかった!」という場合も5年間なら、さかのぼって還付申告をすることもできます。
また、確定申告の際には、年末調整では対応できなかった雑損控除・医療費控除・寄附金控除も申告することができます。該当するものがある場合には、併せて申告しましょう。
ところで、確定申告にあたり、注意点があります。確定申告や還付申告をすると、ふるさと納税のワンストップ特例制度を利用しようとしていた方は、ワンストップ特例の書類を提出済みであったとしても、この特例の対象外となってしまいます。寄附金控除として申告するのを忘れないようにしましょう。
そして、年末調整で申告し忘れた場合も確定申告や還付申告をすれば大丈夫! 確定申告書の作成は、国税庁ウェブサイトの確定申告書等作成コーナーから画面の案内に従って金額などを入力すればできあがります。確定申告の期間には税務署などに相談会場が設置され、担当者に教えてもらいながら申告書を作成することもできますよ。自分一人でやるのはやっぱり無理かも…という人は一度税務署に問い合わせてみてください。