iDeCoやつみたてNISAはおひとりさまには必須と考えよう
だとすればやるべきことは明確になってきます。まずはiDeCo(イデコ:個人型確定拠出年金)への加入です。これに加入すれば「60歳まで解約できない積立口座」を確保することになります。掛金に対する所得税・住民税の軽減効果は拠出段階でもらえた運用収益のようなものです(課税率が20%であれば運用益としては積み立てするだけで25%得られたようなもの)。また、運用収益の非課税も魅力的です。
そして、次にNISA(ニーサ:少額投資非課税制度)口座の開設を検討します。年間40万円程度であればつみたてNISAを活用して「老後までできるだけ解約せずにキープする口座」として資産形成に取り組みたいところです。
ここで、40歳でおひとりさまを覚悟した人が20年、iDeCoとつみたてNISAに加入した場合のケースを検証します。
掛金拠出ベース
iDeCo(企業年金がない会社員の場合):27.6万円×20年=552万円
つみたてNISA:40万円×20年=800万円
合計で約1,300万円
運用益を加算
・年2.0%
iDeCo 約678万円
つみたてNISA 約983万円
合計 約1,660万円
・年4.0%
iDeCo 約844万円
つみたてNISA 約1,223万円
合計 約2,066万円
これだけの資金が積み上がれば、退職金を加えて「おひとりさまの老後」に一定の経済的メドが立つことになります。65歳まで働ける社会に時代が変化すれば、もっと積み上げが可能ですから、40歳でスタートしても遅くはないと思います。
年間67.6万円の積立投資はなかなかハードルが高いかもしれませんが、ボーナスも併用しつつなんとか積立を継続してみてください。家計からの捻出とボーナスで、二つの制度の上限額をフル活用してみるのはどうでしょうか。