「守り」と「攻め」のバランスを大事にしている

──現在のポートフォリオについてお伺いできますか。

 先ほど話したように資産のおよそ半分は仮想通貨です。残りの半分はいろんなものに投資しています。そのなかで比較的多いのは、自動売買FXとロボアドバイザー、投資信託といったところです。他にCFD(差金決済取引)、ソーシャルレンディング、FXスワップ、米国株などに投資しています。

──ローリスク・ローリターンタイプからハイリスク・ハイリターンタイプまでさまざまですね。

 はい、そこは意識しています。僕は「コア」と「サテライト」という言い方をしているのですが、コア、つまり真ん中にはちょっとやそっとでは値崩れが起きない、安定性の高いものを置いておきたいんです。2倍、3倍になったりしなくてもいいから、長期にわたって確実に増やしていけるようなものです。そして、その周り、サテライトにハイリターンを狙えるものを配置します。

──つまり、安定を確保しながら一獲千金のチャンスもうかがう、ということですか。

 はい、そういうことです。僕には家族がいますから、ある日突然全財産を失うなんてことは絶対に許されません。何が起こっても家族が暮らしていけるだけの資産を残せるようにしておかなければなりません。でも、一獲千金の夢も追いたい。それでコアとサテライトに分けて考えることにしたんです。

──現在の投資対象でいうと、投資信託やロボアドバイザーがコア、仮想通貨やCFDがサテライトというイメージですか。

 そうです。自動売買FXやソーシャルレンディング、米国株などはその中間といえるかもしれません。

──今は仮想通貨が全体の半分を占めていますよね。これは、かなり攻撃的な布陣といえるのではないでしょうか?

 それはたまたまです。今は仮想通貨の値段がわりと高いので、資産全体における仮想通貨の割合が高くなっているというか。仮想通貨は値動きの幅がすごく大きいので、2018年のように突然、暴落することもありえます。そしたら、資産全体における割合はガクンと減ります。

──そのあたりは覚悟している、ということですか。

 はい。その代わり、急騰することもあるわけですし。ハイリスク・ハイリターン型の商品に投資する場合は、仮想通貨に限らず、暴落したら暴落したでしょうがないという覚悟を持つことが必要だと思います。

──万が一、仮想通貨の価値が10分の1に戻っても諦めがつく?

 実際にはそうなるとは思っていません。今後まだまだ高騰する可能性が高いと思っているから保有していますが、その期待が持てなかったらとっくにやめているでしょう。とはいえ、まだ世の中に普及して間もない、新しい投資対象ですから、この先何が起こるかわからないという思いもあります。

──いずれにしても守りと攻めのバランスをきちんと考えている、ということですね。

 はい、それは投資において重要なポイントだと思います。

──資産全体のうち何割をコアに振り分け、何割をサテライトに振り分けるか、迷いませんか。

 もちろん迷います(笑)。でも、考えれば正解が見つかるというものでもないと思うんで、どこかでバシッと決めるしかない。あと、それってどれくらい資産があるかとか、どれくらい支出があるかとかによっても違ってくると思うんです。だから、そのときそのときの最適解を見つけるしかないかなと思っています。

──たしかにそうですね。では、次回は投資初心者へのアドバイスをお願いしたく思います。 

「のがたか流投資をラグビーに例えてください」という無茶な質問に、悩みながらも答えてくれたのが「守りは南アフリカ、攻めはオールブラックス」。「うーん、うまく例えられなかった…」とおっしゃっていましたが、そんなことはありません!多彩な攻撃パターンを持つオールブラックスと、いろいろ攻めて自分に合ったものを一気に伸ばすのがたかさんの投資スタイルには通じるものがありそうです。

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