リスク要因落ち着きで。ドル/円は再び109円台に
ドル/円は再び109円台に乗せてきました。米中通商協議の第1段階の合意が近いとの報道が流れたことや、香港情勢が選挙の民主派圧勝によってデモが落ち着いたことが背景にあるようです。
米国の香港人権法が米中間の新たな火種として浮上してきていますが、市場はあまり反応していないようです。トランプ米大統領が署名すれば法案は成立するのですが、米中通商協議の合意の妨げになりそうなため、署名をためらっているからです。
米議会の上院で全会一致、下院で賛成417、反対1で可決されたこの法案を大統領が拒否権で覆すのは、来年の米大統領選挙を控えている中では政治的リスクが大き過ぎます。トランプ大統領が署名しなくても、10日間(日曜を除く)経過すれば、法案は自動的に成立するため、トランプ大統領としては自動成立まで様子見するだろうというのが、市場の見方。従って、反応は鈍いようです。