ペン・ネーム「ハッサク」の由来
相場を動かすテーマが織り込まれつつあり、相場にテーマ性がなくなってきたことから、今回は別のテーマをお話ししたいと思います。
筆者のペン・ネーム「ハッサク」の由来です。毎年11月になると書こうと思っていたのですが、この時期は常に何か書くテーマがあったため機会がありませんでした。今年はようやく書くことができました。
今週もあと数日で11月15日がやってきます。11月15日は幕末の志士・坂本龍馬の命日であり、誕生日でもあります。
坂本龍馬は維新回天のため薩長同盟の仲介、大政奉還へと奔走しましたが、新しい時代を迎える前に京都・近江屋で暗殺されました。享年33歳でした。坂本龍馬のお墓は京都・東山の霊山護国神社にあります。学生時代に命日の11月15日の慰霊祭に行ったことがあるのですが、寺田屋の子孫と高知県知事が参列されていたのには驚きました。
坂本龍馬の偉業の中に、新政府の政策要領の元となったと言われている「船中八策」を書いたという話があります。暗殺の半年前、長崎から京都に向かう船の中で書き上げたと言われている、その8項目とは次の内容です。
一、 天下ノ政権ヲ朝廷ニ奉還セシメ、政令宜シク朝廷ヨリ出ヅベキ事
一、 上下議政局ヲ設ケ、議員ヲ置キテ万機ヲ参賛セシメ、万機宜シク公議ニ決スベキ事
一、 有材ノ公卿諸侯及ビ天下ノ人材ヲ顧問ニ備ヘ官爵ヲ賜ヒ、宜シク従来有名無実ノ官ヲ除クベキ事
一、 外国ノ交際広ク公議ヲ採リ、新ニ至当ノ規約ヲ立ツベキ事
一、 古来ノ律令を折衷シ、新ニ無窮ノ大典ヲ撰定スベキ事
一、 海軍宜ク拡張スベキ事
一、 御親兵ヲ置キ、帝都ヲ守衛セシムベキ事
一、 金銀物貨宜シク外国ト平均ノ法ヲ設クベキ事
以上の8項目ですが、現代の政治・経済用語で置き換えると、第一策は「大政奉還」、第二策「上下両院の設置による議会政治」、第三策「有能な人材登用・官制改革」、第四策「不平等条約改正」、第五策「憲法制定」、第六策「海軍力増強」、第七策「御親兵設置」、第八策「通貨政策」となります。最重要項目として最後の第八策に通貨、為替政策をもってきました。経済政策はこの一策だけです。