10月雇用統計の予想

 11月1日に発表される10月の米雇用統計は、非農業部門雇用者数が+8.5万人の見通し。失業率も上がって3.6%に。平均労働賃金は、前月比+0.3%、前年比+3.0%という予想になっています。

 10月は雇用者増が10万人に届かないという予想ですが、雇用市場が急激に悪化しているのか、といえばそうでもありません。レイオフが増加しているという調査も出ていますが、先週の新規失業保険申請の件数は逆に減少しています。BLSによると、米国の失業者数600万人に対して求人規模は720万人なので、米雇用市場はまだ旺盛な「売り手市場」の状態で、企業側は雇用を抑えるどころか社員の引き留め策に苦労しているといえます。

 米アマゾンは先月、米国内で3万人の新規雇用計画を発表したのですが、インターネットによる応募はたった1週間で約21万件に達したと報告されています。1分につき18件以上の応募があった計算です。また同社が米国の都市で開いた就職説明会にも数千人規模の求職者が集まる賑わいぶりを見せたそうです。