海外株式への投資には、為替リスクも考慮

 日経平均株価とNYダウ。二つの株価指数のパフォーマンスを比較して、NYダウに投資してみたいと考える方もいるかもしれません。ただ、海外の株式に投資する場合、為替リスクの存在も考慮することが必要です。NYダウは、普段ドルで表示されています。

  たとえばNYダウが2万ドルのとき、1ドルが100円であれば、その値段は2万×100円で200万円です。同じ2万ドルでも1ドル90円の円高になれば180万円に下がり、1ドル110円の円安になれば220万円と日本円での値段が上がります。日本円に換算したときの価値が、ドル円の為替レートによって変わってくるということです。 

 日本でNYダウに投資する際は、インデックスファンドなどの投資信託として購入することができます。ファンドには為替ヘッジがあるもの無いものを選択できる場合があります。為替ヘッジは、ドル円など為替相場の変動から受ける影響を小さくするものです。ヘッジがあれば、購入後に為替の動向を心配せずに済むでしょう。これが為替ヘッジのメリットです。 

 しかし、為替ヘッジをしない方が得をする場合もあります。購入後に為替が円安に振れたときです。もちろん為替ヘッジをしていない場合は、為替が円高方向に動くと利益が小さくなり、不利になります。一人ひとりのリスク許容度によって、選択することになります。 

 だれでも名前を知っているような、身近な企業が数多く含まれるNYダウ。世界経済にも大きな影響を与えるため、関心をもってチェックし続ければ資産運用にも役立つでしょう。最高値を更新し続けるパフォーマンスを見て、NYダウへの投資を検討している方も多いと思います。購入の際は為替リスクの確認が必要です。海外に目を向けた投資をスタートする、きっかけとなるでしょう。

※この記事は2019年8月15日に「美人のマネ活」で掲載されたものです。