特化型ETFとは?

 特化型ETF(上場投資信託)とは、S&P500指数に代表される主要株価指数をなぞることを通じて広く市場全体の動きに投資するタイプのETFを除いた、その他一切のETFを指します。具体的にはセクターETF、債券ETF、不動産ETF、カントリーETF、コモディティETFなどです。

 特化型ETFは、その特徴からポートフォリオの中核に据(す)えるのは不適切と私は考えています。あくまでも補助的な使い方をすべきだと思います。その理由は下記の通りです。

(1)往々にして費用比率が高い

(2)それだけでは十分な分散が得られない

(3)ETFの値動きが荒っぽい

 このように特化型ETFの使い道は限られているものの、工夫をすれば有効な活用ができると思います。

 特に債券、不動産、コモディティなどは株式とは違うため、単にセクター分散や国際分散投資をする以上の、アセットクラスの分散を可能にします。

 選び方のポイントは、出来高が少ないETFを避けるという点です。

 出来高が少ないETFはNAV(純資産)とETF価格の乖離(かいり)が大きいまま放置されるリスクがありますし、そもそもビットとアスクのスプレッドが広く、思い通りの値段でトレードできないリスクがあるからです。また、市場環境の急変などの突発的なことが起こった際も、そのようなETFはこっぴどく売られるリスクがあります。