先週の結果
先週は、週始めに2万173円をつけて米株にサポートされ週末は2万704円で引ける
先週の予測では、米中貿易戦争がさらに悪化しなければ下値は2万200円水準にして、荒い動きになる可能性を想定しました。
特に前週にトランプ米大統領が中国からの米企業の撤退や生産移転を検討するよう指示したことで、米中貿易戦争の一段の悪化も考えられました。
ところが、G7サミット(主要7カ国首脳会議)後の記者会見で、トランプ大統領が中国が交渉のテーブルに戻る用意があると発言すると米中貿易摩擦の懸念が後退し、株価は大幅上昇。
その後、一服入れるも米経済指標の好調さも加わって株価は上昇が継続し、29日(木)は、9月にも米中交渉への期待が高まり、NYダウは+326ドルの2万6,362ドルとなって、チャート上で短期の買い転換となりました。
このNYダウの動きを背景に日経平均は26日(月)こそ先週末の米中貿易戦争の激化懸念から(前週末のNYダウは▲623ドルの2万5,628ドル)、一時、▲537円の2万173円まで下落して終値は▲449円となりましたが、その後は、米株式に合わせて緩やかな上昇基調が続き、週末の30日(金)は、為替が1ドル=106円台前半となったこともあり、+243円の2万704円となって日経平均にも、チャート上で短期の買い転換が出現しました。
8月26日(月):先週末の米株の大幅下落を受け、▲385円の2万325円で寄り付き、一時▲537円の2万173円まで下落するものの、2万200円を割ると下げ渋る動きとなって、▲449円の2万261円と3日ぶりの大幅反落となりました。
27日(火):前日の米国市場で米中通商協議の再開期待が高まり、主要3指標が大幅高となったことで、日経平均は+206円の2万467円で寄り付き、+268円の2万529円まで上昇するものの上値重く、+195円の2万456円の反発で引けました。
28日(水):前日の米国市場では米10年債と2年債の逆イールドが拡大して景気後退の懸念が高まり、3指標そろって反落となったものの、日経平均は+18円の2万474円で寄り付き、方向感のない展開となって狭い幅でもみ合いが続き、+23円の2万479円と小幅に続伸しました。
29日(木):前日の米株高を受けて+21円の2万500円と買い先行で始まるものの、買い手掛かり難の中、戻り待ちの売りに上値重く、時間外での米株価先物の下落にツレ安し、一時▲118円の2万361円まで下げました。しかし、後場になるとETF(上場投資信託)買い期待で下げ幅を縮小し、終値は▲18円の2万460円と3日ぶりに小反落となりました。
引け後の米国市場は、中国が対中制裁関税引き上げに対して直ちに報復しないとした他、9月にも米国代表と再会するとしたことで貿易戦争懸念が和らぎ、個人消費の4-6月期改定値が上方修正されたことで、米債利回りが上昇し、主要3指標そろって大幅上昇となりました。
30日(金):29日に発表された指標を受けて日本市場は、売り方の買い戻しを誘って+180円の2万641円で寄り付き、+287円の2万748円まで上昇して+243円の2万704円と大幅反発で引けました。
日本市場の引け後の30日(金)の米国市場は、米中貿易戦争の落ち着きの期待が続いたものの、週末と月末取引に加え、翌週、月曜日がレーバーデー(労働者の日)で3連休となることから積極的な取引は手控えられ、まちまちの動きとなりました。
NYダウは朝方、+152ドルまで上昇するものの、その後は▲66ドルまで下落し、終値は+41ドルの2万6,403ドルでした。為替は1ドル=106円台前半で落ち着いており、シカゴの日経先物は▲35円の2万655円でした。