1日で40%近く値下がりした先日のアルゼンチン株の急落。これを「対岸の火事」とみるのではなく「自分事」とみることで危機管理能力を高めましょう。

あまり話題にならなかったアルゼンチン株の急落

 日本がお盆休みかつ休日だった8月12日、アルゼンチン株が急落しました。アルゼンチンの代表的な株価指数である「メルバル指数」がなんと38%もの急落で取引を終えたのです。

 あまり話題にならなかったのでご存知なかった方も多いと思いますが、これは個人投資家としてかなりインパクトのある出来事です。

 アルゼンチンでは株価だけでなく為替レートも急落したため、ドル建てではアルゼンチン株がなんと1日で48%も下落した計算になります。

 日経平均株価でいえば1日で8,000円の急落です。たった1日で資産が半分になってしまうという想像もつかない状況です。

 日本株では値幅制限(ストップ安)の制度がありますから日経平均株価が1日で8,000円も下がることはありませんが、数日かけてということであれば可能性としては決してゼロではありません。

ダラダラ続く下げならばどこまで下げても怖くはない

 筆者は以前のコラムにて、過去の経験則から言って日経平均株価が1万円割れまで下落してもなんら不思議ではない、と書きました。

 実は株価が大きく下がったとしても、時間をかけてダラダラと下げる分には全く怖くありません。保有株については移動平均線を割り込めば売却すればよいだけですし、値下がりが続く銘柄については買わずに手を出さなければよいだけだからです。

 やはり怖いのは、上のアルゼンチン株のように、短期間に大きく下落するようなケースなのです。ダラダラした下げなら移動平均線を少し割り込んだところで保有株を売却できますが、突然の大きな下げの場合、移動平均線もいきなり大幅に割り込んでしまいます。下手をするとストップ安売り気配で、売ることすらできない、という状況に陥ってしまいます。