プライベートの充実より投資を優先した人の損得は
さて、「投資」と「プライベート」の優先順位についても考えてみましょう。
投資に夢中になる人は、しばしば自分のプライベートを犠牲にします。個人の責任の範囲で自分のプライベートを削っているうちはまだよいのですが、度を超すと生活のバランスは崩れ周囲に悪影響を及ぼしていきます。
自宅に帰り、リラックスして過ごし、明日の仕事への活力を取り戻すべき時間帯にひんぱんな為替取引に夢中になっている人がいます。米国の経済統計発表が10時以降ですから、FX(外国為替証拠金取引)にハマってしまった人は、しばしば睡眠時間も削ってしまいます。これでは「プライベート」にも「仕事」にも悪影響が出ています。
結婚前であれば交際相手の彼女、結婚後であればパートナーや子どもとのコミュニケーションの時間も「プライベート」の大切な使い道です。しかし、これを削ってトレードしている人もいます。しかも、売買がうまくいかないと家族に当たり散らしている人もいて、これでは本末転倒と言わざるをえません。
「プライベート」を削る場合には、精神的に余裕があるときに、また時間も無理のない範囲で行う方法を考えるべきでしょう。「投資」に夢中になりすぎたオチが、家族のいないガランとした部屋と離婚届、なんて話はドラマの世界だけにしておきたいものです。