需給分析に基づく、日経平均の投資判断

 投機筋の売りが積みあがった状況を見ると、需給面から日本株は「買い場」と判断することができます。もし米中貿易戦争がエスカレートする不安で、日経平均がここからさらに売り込まれることがあれば、より積極的に日本株を買い増ししていきたいと考えます。
ところで、ここからさらに日経平均が下がると仮定すれば、売ってくるのは外国人でしょう。国内投資家は、下がる過程で買いを増やすと考えられます。主な買い主体として、日銀・自社株買い・個人投資家が考えられます。日銀の買いは健全とはいえませんが、年間6兆円ペースの日本株ETF(上場投資信託)買いを続けるでしょう。

 また、自社株買いが年々増加しつつあります。2018年度に続けて、2019年度も、年間6兆円以上の自社株買いが出るでしょう。さらに、株が下がる過程では、個人投資家の買いが増えると予想されます。

 一方、ここからさらに売ってくる外国人は、株式現物を売買する主体になると考えられます。先物ですばやく動く投機筋のポジションはすでに売りに傾いていますから、先物の売りはそんなに増えないと考えられます。