ウォーレン・バフェットが株買いに動くタイミングはQE4か…?

 相場の下げをずっと待っている投資家がウォーレン・バフェットだ。バフェット指標 を見れば、どう考えても高すぎるのが、現在の米国株だ。米国の株の時価総額30兆ドルというのは中央銀行バブルというカネ余りとレバレッジが生んだ、徒(アダ)花である。資産価格だけが青天井で上がり、実体経済の指標であるGDP(国内総生産)と全く釣り合っていないのが、今の全資産バブルだ。

「株は高すぎて買うものがない」と言っている代表選手のウォーレン・バフェットは、QE4で株買いに動くだろう。その時にはバフェット指標も大きく下がっているだろう。

 バフェット指標(GDP÷株の時価総額)

出所:gurufocus

ドル/円は105円と三角もち合いの攻防に注目!

 今年8月は、円高の月になると何度も申し上げてきたが、現在、その円高が到来している。長い膠着(こうちゃく)相場に嫌気が差し、日本の投資家は「ドル/円相場は動かない」とみている人が多い。

 FX(外国為替証拠金取引)業者の話では、こうした円売り一辺倒の投資家の元に現在、ロスカットアラーム通知が来ているらしく、相場がもう一段下がるとロスカットが執行されるだろう。

 今週は盆休みを取られている方が多いと聞くが、投機筋は日本の投資家の不在中にフラッシュクラッシュ相場を仕掛ける可能性があるので要注意である。

 いずれにせよ、8月は円高の月となることが多い。「Equity Clock」というサイトには、さまざまな金融商品の過去20年間のシーズナリーチャートが掲載されている。アノマリー投資を重視する人には必見のサイトである。

●日本円通貨先物相場のシーズナリーチャート(過去20年間)

出所:Equity Clock

●日本円通貨先物相場の過去20年間の平均パフォーマンス

出所:Equity Clock

ドル/円(日足)

上段:ATRチャネル
中段:トレンドサイクル
下段:トレンドゾーンシグナル(買いトレンド期=赤、売りトレンド期=黄)
出所:楽天MT4、石原順インディケーター

ユーロ/円(日足)

上段:ATRチャネル
中段:トレンドサイクル
下段:トレンドゾーンシグナル(買いトレンド期=赤、売りトレンド期=黄)
出所:楽天MT4・石原順インディケーター

ポンド/円(日足)

上段:ATRチャネル
中段:トレンドサイクル
下段:トレンドゾーンシグナル(買いトレンド期=赤、売りトレンド期=黄)
出所:楽天MT4、石原順インディケーター

 NZドル/円(日足)

上段:ATRチャネル
中段:トレンドサイクル
下段:トレンドゾーンシグナル(買いトレンド期=赤・売りトレンド期=黄)
出所:楽天MT4・石原順インディケーター

豪ドル/円(日足)

上段:ATRチャネル
中段:トレンドサイクル
下段:トレンドゾーンシグナル(買いトレンド期=赤・売りトレンド期=黄)
出所:楽天MT4・石原順インディケーター

 官邸筋からは「ドル/円の105円死守」との声も聞こえてきており、ここからPKO的なリバウンドや日柄調整になる可能性もないわけではないが、ドル/円は105円を割り込んでしまうと年末に向けて100円方向への推移となるだろう。105円を下に切ると、筆者がずっと述べてきた三角もち合い崩れで100~96円のゾーンをトライする可能性が高まる。

●ドル/円(週足)と三角もち合い

出所:石原順