直近3カ月の楽天証券分類平均リターンランキング
続いて、投資対象市場や投資地域をさらに細かく分けて見てみましょう。
楽天証券分類、およそ250分類のなかから、値動きの傾向を把握しやすい分類を厳選し、上位、下位5分類の騰落率をまとめた結果がこちらです。
過去3カ月間の騰落率で大きく上昇した上位5分類は、
「トルコ債券-為替ヘッジ無し」
「金関連-為替ヘッジ有り」
「ブラジル・中南米株式-為替ヘッジ無し」
「国内REIT」
「ブラジル債券-為替ヘッジ無し」
でした。
上昇した分類のなかで、目立った銘柄としては、
「トルコ・ボンド・オープン(年1回決算型)」が+23.77%
「ブラジル・インフラ関連株ファンド」が+12.80%
「SMT ゴールドインデックス・オープン(為替ヘッジあり)」が+10.82%
の上昇でした。
一方、大きく下落した下位5分類は、
「原油関連-為替ヘッジ無し」
「インド株式-為替ヘッジ無し」
「中東・アフリカ株式-為替ヘッジ無し」
「中国・香港株式-為替ヘッジ無し」
「アジア株式-為替ヘッジ無し」
です。
目立った銘柄としては、
「UBS原油先物ファンド」が▲12.15%
「HSBCインド・インフラ株式オープン」が▲9.58%
「アムンディ・アラブ株式ファンド」が▲7.08%
の下落でした。
5月の初めにトランプ米大統領が対中制裁関税の引き上げを表明したことから、市場はリスク回避の動きが鮮明となりました。
6月に入ってからは、FRB(米連邦準備理事会)が利下げに動くという思惑から、各国市場とも持ち直し、7月も緩やかながら回復基調が継続しました。
しかし、8月に入ると一転、トランプ大統領が対中関税第4弾を発表したことから、市場は再びリスクオフとなりました。
7月のFOMCでは、市場の予想通り0.25ベーシスポイントの利下げとなりましたが、FRBパウエル議長が(段階的な利下げを示唆するものではなく)予防的な調整との発言したことを受け、市場の期待感は削がれました。
これに追い打ちをかけるように、米トランプ大統領が対中関税を強化しており、世界経済の先行き不透明感はますます高まっています。当面は慎重なスタンスで資産の分散に配慮した運用を行うことが肝要と思われます。