投資信託の「足元の動向」をお伝えする楽天証券分類平均リターンランキング

 当コンテンツでは、投資信託の値動きを投資対象別に分類した楽天証券分類平均インデックスを使い、各分類の騰落率をランキング形式でお届けします。今、上昇している分類、下落している分類を把握することで、今後の投資判断の参考にしましょう。

基本8分類の直近3カ月間の騰落率

 まずは、分散投資の基本となる国内・先進国・新興国の株式・債券・リート(不動産投資信託)の基本8分類の騰落率を定点観測してみましょう。

注:2019年7月末時点

2019年7月末を基準とした過去3カ月間の騰落率を見ると
国内REIT
新興国債券(広域・新興国通貨建)-為替ヘッジ無し
国内債券
先進国債券(広域・高格付)-為替ヘッジ無し
海外REIT(含む北米)-為替ヘッジ無し
の5分類が上昇しました。

一方、
先進国株式(広域)-為替ヘッジ無し
国内株式
新興国株式(広域)-為替ヘッジ無し
の3分類が下落しました。

 代表的なインデックスファンドで過去3カ月の動きを見ると、下図のように推移しています。

注:計測期間2019年4月26日~2019年8月13日
注:計測期間2019年4月26日~2019年8月13日

直近3カ月の楽天証券分類平均リターンランキング

 続いて、投資対象市場や投資地域をさらに細かく分けて見てみましょう。
 楽天証券分類、およそ250分類のなかから、値動きの傾向を把握しやすい分類を厳選し、上位、下位5分類の騰落率をまとめた結果がこちらです。

注:2019年7月末時点

過去3カ月間の騰落率で大きく上昇した上位5分類は、
トルコ債券-為替ヘッジ無し
金関連-為替ヘッジ有り
ブラジル・中南米株式-為替ヘッジ無し
国内REIT
ブラジル債券-為替ヘッジ無し
でした。

上昇した分類のなかで、目立った銘柄としては、
トルコ・ボンド・オープン(年1回決算型)」が+23.77%
ブラジル・インフラ関連株ファンド」が+12.80%
SMT ゴールドインデックス・オープン(為替ヘッジあり)」が+10.82%
の上昇でした。

注:計測期間2019年4月26日~2019年8月13日

一方、大きく下落した下位5分類は、
原油関連-為替ヘッジ無し
インド株式-為替ヘッジ無し
中東・アフリカ株式-為替ヘッジ無し
中国・香港株式-為替ヘッジ無し
アジア株式-為替ヘッジ無し
です。

目立った銘柄としては、
UBS原油先物ファンド」が▲12.15%
HSBCインド・インフラ株式オープン」が▲9.58%
アムンディ・アラブ株式ファンド」が▲7.08%
の下落でした。

注:計測期間2019年4月26日~2019年8月13日

 5月の初めにトランプ米大統領が対中制裁関税の引き上げを表明したことから、市場はリスク回避の動きが鮮明となりました。

 6月に入ってからは、FRB(米連邦準備理事会)が利下げに動くという思惑から、各国市場とも持ち直し、7月も緩やかながら回復基調が継続しました。

 しかし、8月に入ると一転、トランプ大統領が対中関税第4弾を発表したことから、市場は再びリスクオフとなりました。

 7月のFOMCでは、市場の予想通り0.25ベーシスポイントの利下げとなりましたが、FRBパウエル議長が(段階的な利下げを示唆するものではなく)予防的な調整との発言したことを受け、市場の期待感は削がれました。

 これに追い打ちをかけるように、米トランプ大統領が対中関税を強化しており、世界経済の先行き不透明感はますます高まっています。当面は慎重なスタンスで資産の分散に配慮した運用を行うことが肝要と思われます。