先週の結果
一時2万110円をつけるが、その後は2万500円を守って引ける
週始めに2万110円まで下げ(先物は1万9,960円と2万円を一時割る)、その後は、NYダウの反発で戻りに入って終値では2万500円を守って、週の引け値は2万684円でした。
5日:前週末の米株安と円高進行を嫌気して、先物主導で下げ幅を拡大。▲177円の2万909円で寄り付いた後、前場は▲496円の2万590円と安値引けとなりました。
後場になると▲572円の2万514円の安値をつけた後は、日銀のETF買い期待で下げ渋り▲366円の2万720円と続落。この日の引け後の米国市場は、中国側が米国の追加関税に報復して米国からの農産品の輸入を一時停止すると発表したことで米中貿易戦争の激化を嫌気し、また、為替で人民元が対ドルで11年ぶりの安値水準となったことで、トランプ米大統領が「為替操作を行っている」と批判。
その後、NYダウは一時▲961ドルの2万5,523ドルまで下げ、終値は▲767ドルの2万5,717ドルの急落となりました。
6日:日本市場は、全面安となり▲394円の2万325円で寄り付くと一時▲609円の2万110円まで今年最大の下げ幅に。しかし、中国人民元が予想ほど元安・ドル高に動かなかったことで不安心理が後退し、日銀のETF買いや年金の買いが観測されて、一時+112円の2万607円とプラスに浮上しましたが、終値では▲134円の2万585円と3日続落となりました。
7日:前日の米国市場で、中国が人民元安を抑制する姿勢をみせたことで、過度の警戒感が和らいで主要3指標そろって反発。しかし、時間外での米株価先物が下落していたことで、▲37円の2万548円で寄り付くと▲178円の2万406円まで下げ、売り一巡後は下げ渋るものの戻りは限定的で▲68円の2万516円と4日続落でした。
この日の引け後の米国市場では、米10年債利回りが2016年10月以来の3年ぶりに1.6%を割り込んだことで、世界的な景気減速懸念が広がり、一時▲589ドルの2万5,440ドルまで下落しました。その後、利回りが上昇に転じると株価も戻り歩調となり、▲22ドルの2万6,007ドルまで戻して引けました。
8日:日経平均は+12円の2万529円で寄り付くと買い先行後はマイナスに転じる場面もありましたが、中国人民銀行が、人民元の基準値を1ドル=7.003元にしたことで過度な為替相場への警戒感が後退。一時+165円の2万682円まで上昇しました。その後は、上値が重い動きとなり、+76円の2万593円と5日ぶりの反発となりました。
9日:前日の米国市場は、世界的な債権利回りの上昇を受けて景気減速懸念が後退し、3指標大幅上昇となったことや、国内の4-6月期GDP(国内総生産)も前期比年率+1.8%となったことで、+164円の2万758円で寄り付き、一時+188円の2万782円まで上昇しました。
しかし、前場の早い段階で2万782円まで上昇したものの、買い一巡後は上値の重い展開となり、大引けにかけて+91円の2万684円で引けました。8月SQ値は2万855円をつけましたが、その後の取引時間中に1度もタッチすることがない「幻のSQ」となりました。今週ここを突破できなければ上値の重さが意識されることになる可能性があります。
9日の米国市場は、トランプ政権が、ファーウェイの取引制限を見送りましたが、米中貿易摩擦の激化、長期化懸念から一時▲280ドルの2万6,097ドルまで下落。しかし、一時1.67%まで低下した10年債利回りが戻すと下げ幅を縮小して▲90ドルの2万6,287ドルの反落で引けました。シカゴの日経先物は▲165円の2万485円でした。
日本市場が休日の12日の米国市場は、3指標そろって大幅下落。米長期金利が低下し、景気後退懸念が強まる中、人民元安が続き米中貿易摩擦に通貨安戦争の激化懸念が高まり、NYダウは一時▲463ドル下落し、終値は▲389ドルの2万5,897ドルとなりました。為替も1ドル=105.22円で引け、シカゴ日経先物は▲385円の2万265円となりました。