資源関連株の選び方

 資源掘削技術の革新によって原油などの資源を安く大量に生産する技術は、年々進歩しています。したがって、いくら需要が増えても、2000~2007年のように資源価格が高騰することは考えられない状況です。供給が増えすぎて、資源価格が下がるリスクを常に意識しておく必要があります。そうした不安を反映し、大手総合商社などの資源関連株は、総じてPERなどのバリュエーションで、割安となっています。

 私は、資源ビジネスにほぼ特化しているピュアな資源株は、収益が不安定なので、投資を避けるべきと考えています。具体的には、国際石油開発帝石(1605)石油資源開発(1662)には、投資したいと思いません。

 ただし、資源ビジネスで稼ぎながら、非資源ビジネスの収益を伸ばし、最高益を更新してきている大手総合商社には、積極的に投資したいと思います。伊藤忠商事(8001)丸紅(8002)三菱商事(8058)住友商事(8053)は2019年3月期の連結純利益で、最高益を更新しました。三井物産(8031)はわずかに最高益に届きませんでしたが、2020年3月期の純利益(会社予想)では最高益更新が見込まれます。5大商社株は、高配当利回り株として長期投資していく価値があると思います。