金融株の選び方

 私が注目している5銘柄(三菱UFJ・三井住友・みずほ・東京海上・オリックス)は、いずれも低金利に負けずに、高収益をあげていけると判断している銘柄です。5銘柄に共通なのは、海外で収益を稼ぐ力があることです。

 3メガ銀行は、低金利で国内の商業銀行の利益は圧迫されますが、海外収益の拡大で高収益を維持しています。さらに、ユニバーサルバンク経営(証券・信託・リース・消費者金融などへの多角化)で収益力を高めています。

 東京海上はM&A巧者で、収益基盤のしっかりした海外保険会社を有利な価格で買収することで、高収益をあげています。オリックスはリースが安定収益原ですが、そこから海外事業を含め、幅広い多角化で収益をあげています。

 このように、海外や多角化で稼ぐ力のある金融株は、投資価値が高いと考えています。ただし、逆に言えば、海外や多角化で稼ぐ力の無い金融株は投資を避けるべきです。具体的に言うと、現時点で、3メガ銀行以外の銀行には、投資したくありません。国内商業銀行業務の比率が高い地方金融機関は、収益が先細りとなっていくリスクがあります。
 ゆうちょ銀行(7182)は、将来、多角化で安定収益を稼ぐ銀行に変わる可能性があり、注目しています。ただ、現時点では多角化が不十分なので積極的には投資したくありません。