老後資金2,000万円?

「老後資金2,000万円報告書」【注】が出てから、さまざまな議論が巻き起こっています。老後資金として年金のほかに2,000万円必要という試算値を出したことが、物議をかもしました。私は、報告書の内容はきわめて妥当と考えています。ただ、人によって必要金額は大きく異なるのに、一定の条件のもとで試算した平均値に過ぎない「2,000万円」が1人歩きするのは、やや問題だったかもしれません。

 【注】「高齢社会における資産形成・管理」報告書。金融審議会市場ワーキング・グループによる6月3日付け報告書。

 今日は、資産形成を考えるとき、最初に検討すべき「iDeCo(イデコ):個人型確定拠出年金」について解説します。加入資格があるのに加入していない方がまだたくさんいます。加入資格があることに気づいていない方も多いかもしれません。

iDeCo(イデコ)の加入資格があるかないか、ご存知ですか?

 後段で説明しますが、iDeCo(イデコ)には、3つの節税メリットがあります。ところが、加入資格があるのに入っていない方が、いまだにたくさんいらっしゃいます。とてももったいないことです。昨年10月に実施した楽天DI(読者へのアンケート調査:3,000名超が回答)では、iDeCo(イデコ)の利用率は、28.53%に留まりました。

 【1】公務員・自営業の方、【2】加入資格の無い会社からある会社に転職された方などに、加入資格があるのをご存知ない方が多数いらっしゃると、うかがっています。

 皆さまが、制度をきちんと理解されているかチェックするために、以下のフローチャートで、ご自分がどこに該当するか、確かめてください。「加入資格」からスタートして、問いに答えながら先に進んでください。

iDeCo(イデコ)の理解度をチェックするフローチャート

 加入資格があるかないか「わからない」方は、加入できるのに未加入の可能性があります。iDeCoは、原則20歳以上、60歳まで加入できます。ただし、勤務先に企業型確定拠出年金制度がある方の一部は加入資格がありません。加入資格について、詳しいことは、勤務先などで確認してください。 

 加入資格があり、加入するメリットもあるのに「未加入」の方は、節税メリットを受け損なっていて、もったいないと思います。早めにスタートした方が、良いと思います。

 ただし、加入資格があっても、入るメリットがない場合もあります。課税所得がゼロの専業主婦(主夫)の場合などです。それについても、後述します。