値上がり率ランキング(5銘柄)
1 カルナバイオ(4572・ジャスダック)
25日の取引開始前に、米ギリアド・サイエンシズと新規がん免疫療法として研究開発中の低分子化合物の開発などで提携すると発表。開発・商業化の独占的な権利をギリアドに譲渡する対価として、契約一時金2,000万ドル(約21億円)を受け取るようです。この契約一時金だけで、今19年12月期の最終損益は従来予想の16.9億円赤字から一転、2.1億円の最終黒字になると上方修正もしました。
また、開発の進展次第で、追加で最大4億5,000万ドル(約480億円)のマイルストーンも受け取れるビッグディール。発表直前(24日終値)に912円だった株価は、その後4日連続のストップ高で月末終値2,462円まで爆騰。バイオ株には夢がある…。
2 J・エスコムHD(3779・ジャスダック)
株価100円未満、時価総額約10億円の超低位・超小型株が材料ひとつで急騰しました。きっかけは、7日の中国最大級らしきインフルエンサーマーケティング企業との業務提携発表でした。同社が扱う日本製化粧品と、そのインフルエンサーマーケティング企業が持つノウハウを活用し、成長を続ける中国のEC領域で販売拡大を目指すようです。長期安定して業績低調な同社にとっては刺激が大きそう、という期待が込められたのでしょうか。
3 モルフォ(3653・東証マザーズ)
好決算で見る目が変化した銘柄。14日に発表した2019年10月期中間期が、売上高18%増、営業利益60%増と大幅な伸び率でした。通期の営業利益予想が前期比25%減の5億円で、上期着地が60%増の2.9億円。進ちょく率が高いことで通期の増額修正期待につながっているのだと思われます。
なお、同社は25日付の一部経済紙で、売上高100億円以下の中堅上場企業「NEXT1000」に該当しながら自動運転に挑む企業として取り上げられています。同社の高度な画像処理技術を使えば、車載カメラで撮影した映像のコンピューター分析で問題となる消費電力の軽減につながると。
4 共栄セキュリティサービス(7058・ジャスダック)
今年3月に上場した直近IPOですが、直近IPOの中では不人気サイドに置かれていた銘柄です。人気面でマザーズに劣るジャスダック銘柄で、オフィスビルや商業施設の巡回警備を主力とする業態面にも新鮮味がなかったといえます。初値は、公開価格2,100円を36%上回る2,866円。
直近IPOの中で、6月に“逆行高”したといえるダークホース銘柄。特段の理由は見当たりませんが、月末にG20があり、ラグビーワールドカップや東京五輪など大規模スポーツイベントも今後控えるなか、警備サービスの需要増は想像されやすいところでしょうか(それ以上に人手不足によるコスト増が深刻な業界ですが)。
5 バッファロー(3352・ジャスダック)
相次ぐ高齢車ドライバーの事故を受け、一時注目を浴びたのが「カー用品関連株」でした。11日に一部経済紙が、政府が高齢ドライバー専用の新しい運転免許を創設する方針と報道。同日には小池東京都知事が都議会本会議で、東京都が緊急対策として、ブレーキとアクセルの踏み間違えによる急発進防止装置の取付費用の9割程度を補助する方針を明らかに。
後付けできる安全装置やドライブレコーダーの将来的な需要増への思惑から、「オートバックス」のFCであるバッファローのほか、オートウェーブ(2666)などが急発進しました。