今週の予想
週末の米中首脳会談の結果判明まではもみ合い続く
今週は、週末の28日(金)~29日(土)の大阪G20(主要20カ国・地域)に合わせた米中首脳会談が米中摩擦の緩和となるのかどうかに注目です。これがはっきりするまでは、先週同様2万1,100~2万1,500円の中での様子見となりそうです。
週末までの間に、為替と米株は動く可能性があります。
為替がFRB(米連邦準備制度理事会)の年後半の数回の利下げ思惑から、ドル売り、円買いがさらに進んで、米株が上昇しても、日経平均株価は日米金利差の縮小を嫌気して、下落の場合も考えられます。その場合は日銀の金融緩和策が出てくるため、下値は限定的と言えます。
問題なのは米中首脳会談がうまくいかなければ、トランプ米大統領は、追加関税第4弾を発動して、日米の株価が下落することですが、現時点の市場の予想は、合意までに至らなくても協議の継続や追加関税の延期であれば、目先は上昇要因になるとの見方のようです。
日経平均は2万1,500円を前にハネ返されていますが、上を目指すには先週末時点の一目均衡表の雲の上限が2万1,567円で、ここを突破する必要があります。
現在の悪材料は、一段の円高進行(107円をドルが切ってくること)と中東の地政学的リスクです。
先週、米軍の無人偵察機がイランで撃墜されたことで、トランプ大統領が一時報復攻撃を承認し、10分後に撤回したニュースが伝わってきました。これをトランプ大統領はディール(取引)の材料に使うつもりでしょうが、考え方が異なっていると思われるイラン指導部に果たして通じるのかどうか分かりません。
具体的に戦争にならない限り、世界の株式市場は欧州でもECB(欧州中央銀行)総裁が追加の刺激策に含みを持たせていますので、世界的金利低下が相場を支えることになると思われます。
24日は、今週末の米中首脳会談を控え、様子見から方向感のない値動きが続きました。トランプ大統領がツイッターで、24日にでもイランの追加制裁を科すとしたことで、前場の早い段階では、売り先行となって▲72円の2万1,185円まで下げるものの、その後はプラスに転じ、後場は小幅高のもみ合いが続き、+27円の2万1,285円の小反発で引けました。