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動きにくい日経平均。トレードには反射神経が試される
土信田 雅之
テクニカル風林火山
テクニカルアナリストの土信田雅之が、マーケットスピードを用いたテクニカルな視点で国内株式市場の動向を読み解いていきます。

動きにくい日経平均。トレードには反射神経が試される

2017/9/4
日経平均の上昇は、外部環境がさほど改善していないものの、事態のこう着感が逆に買い戻しを入れるきっかけになっていると考えられ、再び環境が悪化すれば株価が下がりやすく、25日移動平均を挟んだもみ合いがメインシナリオになりそう
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 早いもので2017年も9月入りとなりました。1年の3分の2が経過したわけですが、先週の国内株市場は月初となる先週末(9月1日)の日経平均終値が1万9,691円となりました。前週末終値(8月25日の1万9,452円)からは239円ほどの上昇を見せ、週足ベースでは7週ぶりの反発を見せています。

図1 日経平均(日足)の動き :2017年9月1日取引終了時点

出所:MARKETSPEEDを元に筆者作成

 まずは、上の図1で現在の状況を確認してみます。

 先週の日経平均は、北朝鮮が日本上空を通過するミサイルを発射し、Jアラートの警告音で朝の目覚めを迎えた29日(火)に下値を切り下げる場面があったものの、その後は反発する展開となりましたが、その反発局面を見てみると2つの「窓」を空けていることが判ります。

 1つめの窓で5日移動平均線を超え、2つめの窓で25日移動平均線の水準まで回復した格好です。週末9月1日(金)の取引は売りに押され、ローソク足は下ヒゲが長めの陰線になっていますが、終値では25日移動平均線どころで持ちこたえています。前回、「思ったよりも株価が反発するかも」と指摘しましたが、地政学的リスクがにわかに高まった相場環境の割には、ポンポンと比較的早いピッチで株価が戻してきた印象です。

 この調子ならば、次に意識されるのは、75日移動平均線の水準まで戻すことができるか、そしてさらに節目の2万円を回復することができるかになります。なお、先週末とき点での75日移動平均線は1万9,880円ぐらいです。ただし、7月以降の日経平均は25日移動平均線が上値を押さえてきたため、上昇基調に入ったと考えるには少し自信が持ちにくい状況でもあります。

 また、下の図2は日経平均の平均足とMACDです。平均足が陰線から陽線に転換し、MACDもシグナルを上抜けるクロスが出現していますので、短期的には下落から上昇へのトレンド転換を示しているのですが、MACDはまだ0円よりも下にあります。

 MACDは短期と中期の移動平均線の乖離差を表している線(短期?中期)ですが、0円を下回っているということは、短期の移動平均線が中期の移動平均線よりも下にあることを意味していますので、中期的なトレンド転換にはまだ至っていません。

図2 日経平均(日足)の平均足とMACD:2017年9月1日取引終了時点

出所:MARKETSPEEDを元に筆者作成

 もっとも、今週は週末の9月8日(金)に先物・オプション取引の清算日(メジャーSQ)が控えています。「いくらで清算日を迎えるか」の思惑が働けば、相場は上と下の両方で株価が大きく動くことが想定されます。特に意識されやすいのが、オプション取引の売買が比較的多い、権利行使価格250円刻みになります。具体的には、上方向であれば、1万9,750円や2万円。下方向であれば、1万9,500円や1万9,250円、1万9,000円なのですが、先週の流れが続けば75日移動平均線水準の回復シナリオも否定はできません。

 ただし、足元の日経平均の上昇は、外部環境がさほど改善していないものの、事態のこう着感が逆に買い戻しを入れるきっかけになっていると考えられるため、再び環境が悪化すれば株価が下がりやすく、やはり25日移動平均を挟んだもみ合いがメインシナリオになりそうです。

 また、同じく週末(9/9)には北朝鮮の建国記念日が控えていることもあって、週末にかけて警戒感が高まり、失速する展開には注意が必要です。前回の北朝鮮は米国の記念日(7/4)に合わせてミサイルを発射している経緯もあるため、その意味では来週(9/11)のタイミングも警戒されます。

 ボリンジャーバンドでも日経平均の動きを確認してみます。

図3 日経平均(日足)のボリンジャーバンド:2017年9月1日取引終了時点

出所:MARKETSPEEDを元に筆者作成

 前回も日経平均の動きをボリンジャーバンドでチェックしましたが、そのときはバンドの幅が狭いところから拡大して下落トレンドが発生し、そのトレンドが発生している反対側のバンドの向きが方向転換したことでトレンドがいったん小休止していました。その後、先週の値動きでバンドの中心線である25日移動平均線の水準まで反発している状況です。

 似たような状況が同じ図3の左側にあります(3~5月)。このときは反発した日経平均が?2σ(シグマ)から+2σまで上昇しています。トレンドが転換した際、ボリンジャーバンドの反対の線まで動くことはよくあります。今回も同様の動きをするのであれば、2万円台乗せの可能性が浮上してきますが、バンドの幅が狭まりつつあるような格好になっています。

 そのため、投資戦略としてはメインシナリオである25日移動平均線にらみの展開の中、動き出したら短期的に対処するというのが無難で、反射神経の良さが試される局面なのかもしれません。

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